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料理もおいしいと評判のバーで、キーンと冷えた一杯を

料理もおいしいと評判のバーで、キーンと冷えた一杯を

オンナヒトリ
Bar
で美しい
一杯を

横浜のバーへ繰り出し美しい一杯との出会いを綴る、オンナお一人様で行くバー連載♡ 今回は、当連載(前回)にご登場いただいたバーラウンジ「シーメンズクラブ」のバーテンダー大野さんに「料理がおいしいバーを知ってますよ!」と教えていただいたお店へ。昭和の風情が色濃く残る“野毛”と“伊勢佐木町”の間に位置する、こちらもディープな“吉田町”にあるキッチン&バー「バレルポッド」で一杯♡

吉田町は、ギャラリーや画材屋、代々継がれてきた親子で営む商店などが軒を連ねる私も大好きな場所。こじんまりとしたバーはもちろん、日が暮れる前からやっているコスパも最高な居酒屋なんかもあり、ちょくちょく仕事の後に足を運んでいます。(吉田町をカメラマンと歩いた連載もあるので、ぜひチェックしてみてください )

さて、18時のオープンを待って扉を開けると…いつも当連載で訪れるバーよりも明るい空間が目の前に。メインはカウンター席なのですが、料理がおいしいというだけあって、なんとなくスペインバルとかビスロトとか、そんなお店を感じさせる和やかであたたかな雰囲気が漂っています。オンナヒトリ、はじめて者だと緊張しがちなあのバー特有の空気がまったくなく、安心して入ることができました♪

カウンターの向こう側には、4人掛けのテーブル席が3つ。メニューも用意されています。(何をオーダーしたらよいか、迷う心配もナシですね! )

カウンターに座り、バーテンダーの倉本さんにご挨拶。「何になさいますか?」とやさしい笑顔で聞いてくださり、こちらも緊張せずに「暑くなってきたので、キリッと冷たいものをお願いします」とオーダー。そこでふと、倉本さんのベストの襟に目が行きました。あ、金色のぶどうのバッチ!! …そうなんです。お聞きすると、倉本さんはソムリエの資格もお持ちのバーテンダーさん。このお店ではこだわりのワインもそろい、倉本さんのおすすめでオーダーする料理に合わせペアリングが楽しめちゃうんです♡ さすが、料理にもこだわるバー、ですね。

「では、モスコミュールはいかがですか?」とのことで、最初の一杯が決まりました。ついでにモスコミュールに合うお料理も味わいたいので、こちらはもう一人のバーテンダー冨田さんにご相談して、女性に人気というピザをオーダー。

さっそく目の前でモスコミュールを作っていただいたのですが、出てきたのが銅マグ。

モスコミュールを銅マグで飲むのは初めてです、という私に「モスコミュールと銅マグのお話、ご存知ないですか?」と。…昔々、アメリカのバーでのお話。“ジンジャービア(ジンジャーエールの原型となった炭酸飲料)を売りたいバーのマスター”と、“銅マグを売りたい商人”、さらに“スミノフウォッカを売りたい営業担当者”の3人がそれぞれ頭を抱えてどうしたら売れるか悩んでいたそうです。そこで3人のため息が重なった時、“ジンジャービアにウォッカを混ぜて、銅マグに入れて売ってみよう”となり、その苦肉の策ドリンクが思わずヒット。

そうやってモスコミュールは誕生したというお話です。オーセンティックなバーでは銅マグのモスコミュールは当たり前なのだそう。またひとつ、勉強になりました!!


熱伝導率の高い素材、銅ですから、氷を入れた瞬間にすでにキンキン! こちら「バレルポッド」のモスコミュールは、すりおろした生の生姜がたっぷり入っているのでかなりドライめ。生姜大好きな私にはぴったりの一杯です。

そこにピザも運ばれてきました。


お酒のおともにぴったり、“モスコミュールにはコレ! ”と冨田さんイチ押しの「シラスと大葉のピザ WASABI風味」。


薄いピザ生地に、チーズとしらすがた〜っぷり、ふかふかした食感がたまりません♡ さらにトマトソースにわさびが加えられていて、その爽やかな風味がシラスと大葉と、モスコミュールにマッチします。

「もともと飲食に携わっていたこともあり、“食事ができるバー”をつくりたかったんです。食事も、お酒も、その両方を楽しんでいただきたいので。実際に食べながら飲みたいという女性のお客様も多く、今までバーに通ったことがないとおっしゃっていた方が、“バーが好きになった”と今では当店の常連のお客様に…とてもありがたいことですね」と倉本さん。こちらのお店は、なんと朝5時まで営業しているので、1時間前の4時まで食事のオーダーができるんだそう。飲んだ後に、お腹すいた〜と立ち寄られる人も多いんですって。

サラダ、冷菜、温菜、メイン、パスタにリゾット、さらに季節限定メニューまで品数もバーとは思えないほどかなり充実しています。

倉本さんに、横浜のバーの魅力もお聞きしました。「横浜のバーは、基本的にスタッフとお客様の距離感が心地いいですよね。仕事終わりにふらっと立ち寄り、好きなお酒を飲みながら少しつまんで、会話を楽しんで、気分転換して帰る…。気負いなく、自分らしい時間を楽しめるお店が多いと思います。当店もそんなオンとオフのクッション材になるような、そんなポジションでありたいと思っています」。

「バーテンダーの先輩に、“神父とバーテンダーは紙一重”と教えられました。教会に行けば神父様にいろいろ話を聞いてもらえるじゃないですか? 同じように私たちバーテンダーも、カウンターの中からお客様の様子を読み取り、お話をしたり、一人で静かに過ごしていただいたり…少しでも気持ちが楽になり、心をリセットできる空間をつくる存在でなければ、と心がけています」そう語る倉本さんのもとに、早速この日も仕事帰りの女性のお客様がふらり。「このお店は、本当にお酒もお料理もおいしくて。女性が一人で来ても、こうやってカウンターに座って安心して過ごせるのが魅力です。週に数回来ちゃいますね」とお話してくださいました。


…そこに突然、「カッコつけたくないから、もう一枚撮ってください」…と、再びイチゴを両手にカメラの前に構える倉本さん(笑)。とっても気さくで、お話も楽しいバーテンダーさんがいるバー、女性にとっては本当にうれしいですね。


オンナヒトリもいいけれど、今度は食べること、飲むことが大好きな友人を誘って訪れたいな。倉本さんにワインもチョイスしていただいて♡ おいしいお酒とお料理、そして楽しい時間をありがとうございました! & ご馳走さまでした!!

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