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隠れ家のようなバーでライムが爽やかな夏定番のカクテルを

隠れ家のようなバーでライムが爽やかな夏定番のカクテルを

オンナヒトリ
Bar
で美しい
一杯を

横浜のバーへ繰り出し美しい一杯との出会いを綴る、オンナお一人様で行くバー連載♡ 今回は関内の、ある雑居ビルの中で“隠れ家”のように営業しているバーへ伺いました。細い路地を歩き、ようやく見つけた看板「カサブランカ 片野酒類販売」。店名だけを見ると“酒屋さん?”と思わせますが、ここが今回のお目当てのバー。以前、当連載でご紹介させていただいた「ザ バー カサブランカ」(関内)出身の片野さんが、オーナーバーテンダーを務めます。店名の頭に「カサブランカ」が付いているのが、暖簾分けしたお墨付きバーの証!


いざ、ビルの2階へ。廊下の突き当たりにそれらしきお店、発見!!

実は、ここに辿り着く前に、別の通りを間違えて歩いていた私…。「“片野酒類販売”というバーをご存知ありませんか?」と本物の酒屋さんに尋ね、教えてもらいようやく到着したという経緯があったので、このドア脇の店名を見てホッ。(私自身、地図が読めないかなりの方向音痴なので、読者の皆さんはもっとスムーズに行けると思います、、、泣)

扉を開けると、店内はこんな感じ。正面にカウンター席があり、オーナーバーテンダーの片野靖雄さんが迎えてくださいます。「あえてわかりにくいビルの2階の、さらに奥」を店の場所に選んだ理由は、この店を「たまたま入った店」ではなく、「わざわざ目指して行きたい店」にしたい…そんな思いからなんだそう。

店の奥には、テーブル席もあるので、グループでの来店もゆったり賑やかに楽しめます。

カウンターに座らせていただき、まずは、オーナーバーテンダーの片野さんにご挨拶。

白いジャケット姿を前に一瞬、バー特有の“緊張”で固まりましたが、お話してみるととっても気さくで、ここでもホッと肩の力が抜けました。「バーのカウンターでおしゃべりしていいものか?」とお聞きするとこんな答えが→「私は逆にカウンターの中でお客様を前にずっと黙っていられないタイプなんです。口から生まれてきたバーテンダーとかよくいわれますね。常連のお客様の中には“失言バーテンダー”などと命名してくださる方もいらっしゃいますし(笑)」と。もちろん前提としてほかのお客様のご迷惑にならないことが条件ですが、“おしゃべりを楽しんでよいバー”と事前に聞いていると、バービギナーは本当に安心しますよね。

さて、とても暑い一日だったので非常に喉が渇いており(迷って歩き回ったこともあり…汗)、最初の一杯はさっぱりとゴクゴク飲めるカクテルを、とお願いしました。

上の写真でだいたいご想像つきますよね?夏! 暑い! さっぱり! カクテル! といえばの「モヒート」です。目の前で作り上げていただく流れを眺めながら待ちます。これが、バーカウンターに座る楽しみのひとつなんですよね♡ イキイキとしたフレッシュなミントがたっぷり! これはおいしいに決まってます!!

近頃アレンジされたモヒートをよく見かけますが、こちらのお店は一貫してスタンダードなモヒート。ミントとライムがしっかりときいて、ゴクリと一気に飲み干したのはいうまでもありません。

「カサブランカ 片野酒類販売」では、“お通し”が出てくるのも特徴です。(そういえば、片野さんご出身の「ザ バー カサブランカ」でも“お通し”がありました! )この日は、自家製のローストビーフとピクルスが供され、これが本当においしくて、さらにお酒が進んじゃいます。

恒例の2杯目は、片野さんにお任せして。お客様から「お任せするから何か作って」といわれると、“自分が好きだから作ってしまう”というショートカクテル「ネバダ」をいただくことに。「ネバダ」…名前を聞くのも初めてのカクテルなので、ワクワク!!

ホワイトラムベースに、グレープフルーツジュース、ライムジュース、アンゴスチュラビターズ、お砂糖などを加えた一杯です。そしてこのグラスがまた美しい♡

見ただけで、暑い夏にぴったりのカクテルでしょう? グレープフルーツとライムの味わいがきいて、キリッと爽やか、ライトな飲み口。片野さん曰く「ショートカクテルにしては度数が少ない」ということなので、軽めの一杯が飲みたい、お酒があまり強くないという方にもおすすめです。

この連載でいつもお聞きしていることですが、“バーは敷居が高い”ということに関して片野さんはどうお考えなのでしょう?…「自分の店に関しては、そんな風に考えていません。私自身もお客様とお話するのが大好きなので“会話してなんぼ! ”と思っていますからね(笑)。お酒はもちろんですが、フードメニューもご用意しておりますのでお食事を楽しみながら、ここへ来たら気兼ねなく心地よい時間を過ごしていただきたいなと思っています」。

確かに、フードメニューも充実していますね。そしてまた毎度の質問ですが「バーでどのようにオーダーしたらよいか?」とお聞きすると、お酒に詳しくないお客様のオーダー時に大事にしていることを教えてくださいました。「そういったお客様の場合、例えば私どもバーテンダー側から『炭酸はあった方がよいか?それともない方がよいか?』という2択の質問をしてしまうと、お客様はそこでまた迷われてしまう。ですから2択でお客様に決めてくださいとお任せするのではなく、『炭酸が入っても大丈夫ですか?』のように、好みのお酒に自然に導くような流れでお聞きすることにしています」。「また、お好きなお酒をお聞きして“ジン”とお答えになったお客様には『ジンベースでどんな味が好みですか?』と考えさせてしまうのではなく、『ジンベースでさっぱり系に仕上げますか?』や『ジンベースで強めのカクテルにしますか?』などこちら側からきちんと提案して差し上げることが大事」とのこと。…確かにそう聞いていただければ、慣れない側も一生懸命考えることなく「はい」とお願いすることができますからね。さすがです!!

ご本人からのお話で“失言バーテンダー”とのことでしたが、今回の滞在では期待していた“失言”はなかったです(もっと常連にならないと!!笑)お仕事終わりにバーという非日常の空間で、片野さんとの会話を楽しみながら丁寧に作られた一杯を味わう…そんな時間を過ごしたいから“わざわざ目指して来たくなる”バー。片野さん、私はもう初回でそう感じていますよ。おいしいお酒とお料理、そして楽しい時間をありがとうございました! & ご馳走さまでした!!

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