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師匠から弟子へ。受け継がれるフルーツが主役の絶品カクテル

師匠から弟子へ。受け継がれるフルーツが主役の絶品カクテル

オンナヒトリ
Bar
で美しい
一杯を

横浜のバーへ繰り出し美しい一杯との出会いを綴る、オンナお一人様で行くバー連載♡  今回は、編集部がある馬車道駅からも関内駅からも徒歩で行ける「カサブランカ ディーバー」の扉を開いてみました。

数多くある横浜のバーのなかで、師匠と弟子が近距離で店を構えるところはほとんどといってよいほどありません。そんななかで、このお店は特別。以前、当連載でもご紹介した「ザ バー カサブランカ」に9年間勤めた横山さんが、その後自らオーナーとなり、そこから歩いて10分もしない距離にご自身の店を構えたのがこちらの「カサブランカ ディーバー」です。店名にあえて「カサブランカ」をつけた理由は、飲食店でよくある“暖簾分け”という形式をとったわけではなく、ただシンプルに師匠(山本悌地さん← お客様からもスタッフからも愛される素敵な方なのです)へのリスペクトから。わずか9席の心地よい空間でひとりカウンターに座り、おいしいお酒を飲みながらお話を伺いました。


こちらがオーナーバーテンダーの横山大輔さん。とても暑い夏の夕暮れに伺い、汗を拭いながら、まず初めの一杯をどれにするか迷っていたところ…「旬のフルーツ“プラム”を使ったフルーツカクテルなどはいかがですか?」とご提案いただき間髪入れず「それお願いします!」とオーダー!さっぱりしていながら、喉をかる〜く潤してくれるそんな一杯を求めていたのです♡

旬のプラムには、“貴陽”という品種を使用。半分は皮をむき、残り半分は皮ごとブレンダーにかけ、フランス産のプレミアムウォッカ「GREY GOOSE」、さらにレモンと少しのシロップで作られるカクテルです。


プラムの甘酸っぱさが壊されず、あくまでも果実のみずみずしさ、旨みを引き立てた一杯。あまりにおいし過ぎて、思わず一気飲みしそうになりましたが、ビールじゃないんだから…と自制(とはいえ、冷えたカクテル。おいしいものは、おいしいうちにはマイ・ルール!)しながら、横山さんにバーを利用する女性のお客様の振る舞い、横山さんが「素敵だな」と思うのはどんな女性かお聞きしました。


「とてもスマートでいらっしゃるな、と思うのは、オーダーしていただく際に『こういうウイスキーが好き』や『ウォッカが好き』といったご自分が飲みたいもの・好みを知っている方ですね」…そういえば、この連載にご登場いただくバーテンダーさんはだいたいおっしゃいます!単におまかせ、ではなく、甘系が好き、さっぱり系が好き、強めが飲みたいなど少しでよいから“自分の好み”を伝えることが大事だと。

ということで、次はもう少し具体的に好みを伝えながらオーダーしてみることにしました。実は、数年前までジンの香りが苦手だったこと。でも不思議と最近、ジンがおいしくて、飲む機会も増えてきたこと。甘さをあまり感じないキリッとした飲み口のものが好きなこと(ジントニックだと甘く感じてしまう…)、などなどを横山さんにしっかりプレゼンし(笑)、2杯目を作っていただいのがこちら。


タンカレー登場!! そしてウィルキンソンソーダも!!

名前は聞いたことがありました。でもいただくのは初めての「テキサスフィズ」です。ジンとソーダと、かすかに柑橘系が香るのはほんの少量のオレンジジュース。そして微量のシロップのみ。
とてもすっきりしているのですが、前述の通り、かすかにオレンジの香りが口に広がるところが「さすが!!」の一杯。こういう微妙な配分もバーテンダーさんの腕次第で変わってくるのでしょうね。横山さんが作る「テキサスフィズ」は、長々と好みを説明しながら伝えた自分にぴったりの味わいでした。感動!!

ちなみにこちらのバーは、お酒のほかにもうひとつ名物があります。それが、レコード、音楽。

横山さんがお一人でカウンターに立たれているので、お客様が多い時は難しいのですが、時間がある時は、ほかのお客様の迷惑にならないかどうかを判断したうえで80年代のレコードをかけてくれるんです♪ 「当店は、お喋りもOKですし、タイミングがあえばお店に用意しているレコードの中から好きな曲をオーダーしていただいてもOKです。せっかくこの店を選び、大切な時間を過ごしにお越しいただいているわけですから、『お酒』『音楽』『お喋り』などここに来たら“3つぐらい好きなものを作って帰っていただきたい”」と横山さん。素敵な言葉だな〜。

音楽もカクテルと一緒で、“こんな音楽が好み”というものを伝えれば横山さんがタイミングを見てかけてくれるかも…。(実は常連さんで決まった入場曲がある方もいらっしゃるそう…どんな方だろう?どんな曲だろう?ばったり遭遇したい!! 笑)

今回1時間ほど滞在して、好きなもの見つけました。『今しか飲めない旬のカクテル』『初めて飲んだテキサスフィズ』『お酒を飲みながらのバーテンダーさんとの会話』!! 次にプライベートで来た時には、好みを伝えてレコードの曲をかけてもらいたいな♪ 素敵なひとときをありがとうございました! &ご馳走さまでした!!