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仕上げにピールをシュッと絞って。青の空間で芳しい青のカクテル

仕上げにピールをシュッと絞って。青の空間で芳しい青のカクテル

オンナヒトリ
Bar
で美しい
一杯を

横浜のバーへ繰り出し美しい一杯との出会いを綴る、オンナお一人様で行くバー連載♡  今回は、取材でも、プライベートでも、ちょこちょこ出没している大好きな町・野毛にこんなバーがあったのか!と思いがけないうれしい出会い。……とはいえ、前回当コラムに登場した「カサブランカ ディーバー」のバーテンダー横山大輔さんにご紹介いただいたお店なのですが、桜木町駅から徒歩3分、平戸桜木道路沿いのビルにあるバー「RIGEL(リゲル)」に伺いました。

店名「RIGEL」の由来は、オリオン座の中で際立って青白く光る星の名から。オリオン座の足首あたりに位置する星でもあるため、「お客様に足繁く通っていただきたい、という思いもある」とオーナーバーテンダーの原田龍一さん。お店自体もブルーを基調にした空間で、どこかスペーシーな雰囲気が漂います。ウイスキーを中心にさまざまなボトルが並ぶ、ブルーに光るバックバーも印象的。さっそくカウンターに座り、お店のイメージカラーでありながら横浜のブルーをも感じさせる、こちらも青が美しいカクテル「チャイナブルー」を作っていただきました。

こちらのお店は、フレッシュフルーツを使用したカクテルを得意とされているということで、この「チャイナブルー」にも生絞りのグレープフルーツジュースが使われています。さらに仕上げにグレープフルーツの皮をシュッと吹きかけ出された一杯は、柑橘の香りが爽やかで、一日の疲れをシュッと消し去ってくれるようなおいしさ。

いつもバーを利用する際、飲み始めに感じていたある疑問を、バーテンダー歴20年の原田さんに投げかけてみました。早い時間にいきなりバーに来て、強いお酒を飲むのはアリかナシか問題。レストランなどでは食前酒としてミニサイズの甘いお酒が出されることが多いので、いきなり強めのお酒をオーダーするのは間違っているのか、「こいつ、飲み方わかってないな!」と思われてしまうのではないかとずっと疑問だったので。


オーナーバーテンダーの原田さん。自分の作る一杯が“作品”なので、最高の一杯を楽しんでいただくために営業中は酔わないのが鉄則。お客様の「また来るね」の一言を聞くために、日々カウンターに立ち、心を込めた一杯を作っているという。

「もちろんお酒の順番にルールなどありませんし、いきなり強いお酒を召し上がっても構いません。そこは、利用される方のお好みでいいと思います。ヨーロッパでは“アペリティフ”と呼ばれる食前酒についてですが、実はマティーニやマンハッタンなどハードリカーのカクテルを飲む方も多くいらっしゃるんです。強いお酒を飲むことで胃の動きが活発になり、食欲増進効果などもあるといわれていますから」と教えてくださいました。……これで疑問が一つクリアしたので、今後は飲みたい場合は気にせず強いお酒をオーダーするようにしよう。


店内には、カウンター席の後ろにグループの利用でゆったりくつろげるソファ席もあります。

あっという間に飲み干してしまったので、恒例の2杯目をオーダー。やはりお店自慢のフレッシュフルーツを使ったカクテルは味わっておきたい、ということで旬の果実ピオーネを使い、シャンパンで割った一杯を作っていただきました。「種ごと入れると飲み口が重くなるので、種を除いたピオーネを皮ごと味わっていただきます。皮にもぶどうならではの独特の風味があるので残したまま使用しますが、女性のお客様の場合、渋みを気にされる方もいらっしゃると思うので、皮は全部ではなく半分ぐらい剥いたものを使用するようにしています」と原田さん。


そう、この“皮使い”が肝なんです!!!!!!  旬を迎えたピオーネの果肉の甘みに、皮の渋みが加わってこそ「果実をそのまま味わっている感」が楽しめるんです。(今でもこの少し渋みを感じるピオーネのカクテルのおいしさが忘れられません……本当においしかったなぁ〜♡来年またピオーネの季節によろしくお願いします!!!!!)

この「RIGEL」で味わえるフレッシュフルーツのカクテル。原田さん自らが朝まで仕事をした後に市場まで足を運び、自分の目で追熟加減や糖度などを確認して購入しているんだそう。それはそれはおいしいはずです!!!!!

原田さんがバーに来られるお客様で「素敵だな」と思う人についてお聞きしてみました。少し考えてから、「わからなことを、わからないといえる方ですね。お酒のことなど気軽に聞いていただければわかる範囲でお答えしますし、お話した上でその方に合った飲み方などもご提案させていただきます。そのために、私たちバーテンダーがいるんです(笑)。せっかくお越しいただいたのですから、しっかりと“おいしい”・“楽しい”時間を過ごしていただきたいですからね」と話してくださいました。格好つけずに、自然体でバーにいる時間を楽しむって素敵です。「昔から『医者と弁護士とバーは必ず一つもっておけ』といわれています」と原田さんに教えていただきましたが、確かに愚痴をこぼしたい時、仕事帰りに気分をリセットしたい時、そして(特に男性は)デートで2軒目に移動するとき……行きつけのバーがあるとかなり役立ちますよね。

原田さんのバーテンダーとしてのモットーも伺いました。「お酒をおいしく召し上がっていただくのは前提としたうえでいいますが、私はこのバーにお越しいただいたお客様には6割の満足をいただければよいと思っているんです。食事もそうですが、10割を満たしてしまうと『あぁお腹いっぱい!』で終わってしまいますよね。そこに『また来よう』と思っていただきたいスペースを空けておきたいので、私はあえて6割にこだわります!(笑)いま飲んでいただいているワイングラスに注いたピオーネのカクテルも同じ。グラスいっぱではなく、6割ぐらいの量をそそぐことで『また飲みたい』と記憶に残していただけるのではないか、そう考えています」。

(私は正直6割以上満足していますが)6割の満足……なるほど!でもその6割というのは、もしかすると客である私たちの満足度ではなく「バーは一つのエンターテインメント」、「バーにはプラスアルファのサービスがなくてはならない」と常にバーテンダーとしての意識を高くお持ちの原田さんご自身への言葉なのかもしれないな、と。そろそろ冬の果実たちがお目見えする頃、またおいしく美しい一杯との出会いを求めに、伺いたいと思います。素敵なひとときをありがとうございました! &ご馳走さまでした!!

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