
1938年に浜名湖の景勝地・弁天島に建設されたホテルを移築し、1957年から箱根プリンスホテル和風別館として営業していた龍宮殿。国の登録有形文化財に登録される豪華な建物はもちろん、芦ノ湖と箱根外輪山、富士山を望む絶景なども堪能できる贅沢な温泉施設です。
2012年からしばらく休館していましたが、日帰り温泉として2017年にリニューアルオープンしました。

龍宮殿本館の前身は、平等院鳳凰堂を模して建てられた高級ホテル「浜名湖ホテル」。飛島組(現在の飛島建設)の先代社長であった飛島繁氏が、自らの趣味を存分に取り入れ、贅を尽くして設計したといわれています。

その豪壮さゆえに、箱根への移築は一大事業。京都から宮大工を招き、各地から呼び寄せた多くの技術者が工事に携わるなどして、実に1年以上を費やしてようやく完成したといいます。

龍宮殿の荘重さを象徴するのが、この吹き抜け。太さ80cm、長さ10mの柱は、今では入手できない貴重なものです。

リニューアルを機に、新たに女性用の内湯・露天風呂が増床されました。浴室全体が芦ノ湖に突き出るように設計されているので、芦ノ湖に浸かっているような感覚を楽しめます。

こちらは男性用の内風呂。もちろん、こちらからも芦ノ湖や富士山が望めます。

食事処は、畳を残しながら利用しやすいテーブル席に。風情のある湯休処や貸切利用できる個室も用意されているので、1日ゆったりくつろげます。

龍宮殿本館西側の散策コースには「山の神」が祀られています。芦ノ湖を見渡しながらお散歩を楽しんだら、開運祈願もお忘れなく。

龍宮殿は移築時に玄関位置が変更されたため、従来玄関だったところは現在湖畔を向いています。つまり湖上から見上げるこの姿が、建設当時のものに近いのかもしれません。まさに鳳凰がゆったりと羽根を休めるかのような美しい姿が、箱根の自然風景に素敵に馴染んでいます。
《絶景日帰り温泉 龍宮殿本館》
[営業時間]8:00〜20:00(最終入館19:00) *お食事処11:00〜18:00(L.O.17:15) ※季節により変更になる場合がございます。
[料金]大人1,800円、小学生1,000円、幼児(3歳以上)500円 ※消費税、入湯税(12歳以上お一人さま50円)は別途頂戴いたします。