
タイトル『白金彩雲雷紋龍塔壺』
陶器 119×44×44cm 30kg
神奈川県美術展に応募しようと思ったきっかけは?
2017年に美術奨学会記念賞をいただいてから、毎年応募しています。
受賞作のテーマ、制作中の思いなどを聞かせてください
青銅器や縄文土器、仏塔、アイヌ文様等々の要素を恐れながら取り入れ、情報を整理して構成し、1つの作品として立ち上げました。
存在としておさまりが良く具体的な形を持ちながら、見た人の意識の中で溶けて変容して、こびりつくような仕掛けが出来たらいいな、と思いながら作っています。
受賞に際しての率直な感想は?
とても嬉しかったですが、喜び過ぎないように気を付けました。
今後の活動についてお聞かせください
作品を評価される怖さは今でも変わらないですし、それによって憂鬱になることの方が多いのは事実です。ただ、自分に向けた楽しいだけのものづくりでは作品に“コシ”が生まれないように思いますし、気力そのものの鮮度も落ちていくように感じる事があります。
なので、引き続き公募展に向けての制作も続けていきたいですし、並行して今まで全くやった事のない技法も恐れずとり入れて、ものづくりの可動域を広げていきたいです。
大きな作品でも小さな作品でも、売り物でも陶器以外でもなんでもいいので、とにかく作り続ける事が大切だと感じています。
応募を検討中の作家さんへのメッセージをお願いします
工芸の審査員の先生方はとても丁寧に作品を見てくださっていた印象でした。
毎年開催されている、特に工芸の公募展はとても貴重な存在ですので、僕も可能な限り応募を続けていきたいと思っています。

《プロフィール》
戸叶惠介(とがのう けいすけ)
1986年 群馬県生まれ
2012年 多治見市陶磁器意匠研究所 修了
2017年 神奈川県美術展 工芸部門 美術奨学会記念賞
2019年 日本陶芸展 入選
金沢世界工芸コンペティション 入選
菊池ビエンナーレ 入選
神奈川県美術展 工芸部門 大賞