
街の写真師たちが撮影した被災地、横浜の姿に迫る展覧会
*新型コロナウイルス感染拡大防止のためご入館にはオンラインによる事前予約(日時指定)をお願いいたします。横浜開港資料館の公式サイトはこちら。
情報技術が発達した今日、災害の情報はSNSなどを通じて瞬く間に世界へと広がっていきます。10年前の東日本大震災でも、発災後の惨状は、テレビカメラはもちろん様々な媒体に記録され、インターネットを通じて世界へ拡散していきました。しかし、テレビやラジオもなかった1923(大正12)年9月1日の関東大震災発生当時、災害の情報を記録したのは新聞社や通信社の職員、官庁の技術者、そして街中で写真館を営む写真師たちでした。彼らは焼け野原となった横浜の様子をカメラに収め、各方面に発信していきました。
本展示では、2018年秋に鎌倉市内で発見された西野写真館旧蔵の写真原板(ガラス乾板)を中心に、街の写真師たちが撮影した被災地、横浜の姿に迫り、東日本大震災から10年の節目に、災害の記録を伝える意義を見つめ直します。
《ここが見どころ!》
1. 写真原板に克明に記録された関東大震災による横浜市の被害
写真原板28枚は大きな損傷も少なく、良好な保存状態で発見されました。そのためこの原板からは、倒壊した建物の状態や道行く人々など当時のようすを細部まで見ることができます。
2. 写真師・西野芳之助
関東大震災後の被害状況を写した写真師たちの中で、写真原板28枚を所蔵していた西野写真館(鎌倉の鶴岡八幡宮前、雪ノ下に所在した)の主人・
西野芳之助について紹介いたします。1881(明治14)年10月に現在の横浜市中区日ノ出町に生まれた西野芳之助は写真師の道を志し、大正初年には同地で写真業を営んでいました。その後、鎌倉で写真館を開業、昭和初年には「嘉一」と名を改め、1952(昭和27年)10月に没しました。
3. 展示図録『レンズ越しの被災地、横浜―西野写真館旧蔵関東大震災ガラス乾板写真―』を販売
今回初公開となった西野写真館旧蔵関東大震災ガラス乾板写真全28枚を収録しました。横浜市街を流れる河川の状況や、瓦礫の山となった山下町、外壁を残して焼け落ちた建造物群、そして倒潰した港湾施設など、約100 年前の地震の惨状が浮かび上がってきます。

令和2年度第3回企画展示
レンズ越しの被災地、横浜 ―写真師たちの関東大震災―
[日時]1月30日(土)〜4月18日(日)9:30〜16:30(入館は16:00まで)
[会場]横浜開港資料館 新館2F 企画展示室
[休館日]月曜日
[料金]一般¥200、小・中学生¥100、横浜市内在住65歳以上¥100
[主催](公財)横浜市ふるさと歴史財団
[TEL]045-201-2100(横浜開港資料館)
*新型コロナウイルス感染拡大防止のため、ご入館にはオンラインによる事前予約(日時指定)をお願いいたします。詳細は、横浜開港資料館のホームページ(http://www.kaikou.city.yokohama.jp/)でご確認ください。
*新型コロナウイルス感染拡大状況により、会期・開館時間等を変更する場合があります。
開催概要
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