
(TOP画像)『お國と五平』谷崎潤一郎・作(演劇人コンクール2020/2020年10月)
■団体コンセプト
演劇人コンクール2020で上演した谷崎潤一郎作『お國と五平』のような名作戯曲を緻密な劇空間へと立ち上げるコンスタンティヴな作品と、今回応募しているような同時代性、政治性、社会性の強い、パフォーマティヴな作品とを、織り交ぜて上演し続けることで、あらゆる場に対応した多彩な作品を提供する、観客から期待と信頼をつねに寄せられる団体を目指しています。「かながわ短編演劇アワード」においては、そのうちパフォーマティヴな作品によって、関東の観客と出会い、京都で活動する私たちの知名度を向上させることを目標としています。

*『お國と五平』谷崎潤一郎・作(演劇人コンクール2020/2020年10月)
■参加作品のテーマ
差別はいけない。当たり前のことです。しかし、差別とは何か、私たちは理解しているでしょうか。じつは差別とは簡単で身近なものなのです。他人を外見やセクシャリティ、人種だけで判断すればいい。そうするのはとても楽で、私たちはいつもその誘惑のなかを生きています。差別はごく日常的に起きている。誰でも簡単に、差別主義者になることができます。人間には生来的に他人を差別したいという欲望が備わっています。たくさんの多様な人々の一人ずつに目を向けていられるほど、人生は長くないからです。この欲望に自覚的になること、このことを触発する目的で本作を上演します。
■代表から一言
関東の演劇は、若い俳優をテクテク動かして、ピヨピヨ発語させておけば、招待で呼んだ批評家気取りの何方かがそれっぽい劇評をどこかの演劇雑誌に書いてくれて、量産型ムーブメントの無限ループに参入することができると聞き及んでおりますが、それが本当かどうか確かめることができれば、京都なんていう片田舎からわざわざ出てきた甲斐もあるってなもんです。

*『45分間』(京都学生演劇祭2020)2020年9月
劇団なかゆび
同志社大学の学生劇団・第三劇場の神田真直を中心に2014年結成。京都学生演劇祭2016審査員特別賞、第二回全国学生演劇祭審査員賞を受賞のほか、第二回大韓民国演劇祭in大邱での招聘公演の経験を持つ。