
(TOP画像)©︎Dan Åke Carlsson
■団体コンセプト
舞台芸術の既成概念に捉われず、新しい表現思考や制作手法を開発しながら舞台芸術の在り方と価値を探究している。環境や人との関わり合いと自然なコミュニケーションを基に作品は形成され、作品ごとに異なるアーティストとのコラボレーションを積極的に行なっている。

*『救世主の劇場』作品イメージ(©︎Dan Åke Carlsson)
■参加作品について
『救世主の劇場』
時間と空間の拡張によって、「分断」が「棲み分け」としてあたりまえになった社会を考察する。「繋がりすぎた」人間たちは、互いの批評性を受け容れて生活することで、貧しくも平穏な暮らしを保つことに成功した。「記憶」は「映画」と深く結びつき、人生の「豊かさ」を表すバロメーターを観察することが生きがいとなっている「状態」。『救世主の劇場』は、わたしたちの生活と舞台とを交互に取り扱い、(誰もいない)冷たい場所を、(誰もいない)冷たい舞台として可視化する。救世主が暮らす劇場に「いるはずのないストーリーテラー」がやってくる。日々の狩猟、再生の兆し、どこからか流れるテレビ放送、記憶の場所。救世主が平凡人として、ただ生きているだけの未来について。
■団体から一言
それぞれの団体によるさまざまな作品が劇場に立ち並ぶことを楽しみにしています。そしてそこに携われることに感謝します。「無観客開催」ではありますが、世界のどこかの誰かが見ていることを信じて、劇場で丁寧に上演します。
■今後の活動
・2021年3月11日(木)、12日(金)
「KYOTO CHOREOGRAPHY AWARD 2020(京都芸術センター)」にて、新作『バランス(演出:小野彩加、中澤陽)』を上演予定
・2021年3月20日(土)、21日(日)
「吉祥寺ダンスリライト vol.2(吉祥寺シアター)」にて、新作『バランス(演出:小野彩加、中澤陽)』を上演予定

*『氷と冬』(2020年)
スペースノットブランク
小野彩加と中澤陽が舞台芸術を制作するコレクティブとして2012年に設立。近年の主な作品として、舞台(と呼ばれてきたもの)を辞めるための「舞台三部作」として『舞台らしき舞台されど舞台』(2018年9月)、『言葉だけでは満ちたりぬ舞台』(2019年3月)、『すべては原子で満満ちている』(2019年6月)。第63回岸田國士戯曲賞受賞劇作家・松原俊太郎との共同制作第一弾『ささやかなさ』(2019年10月)、第二弾『光の中のアリス』(2020年12月)など。それらの作品と活動は、思考家の佐々木敦氏に「新しい演劇、新しい身体表現、新しい言語表現、新しいエモーションの可能性の芽が溢れている。現在進行形の演劇の面白さを象徴する」(『BRUTUS』2020年7月15日号掲載)と評されている。