
1920~30年代に約100本のサイレント映画に出演し、可憐な役柄を多く演じた田中絹代ですが、本作では昼間はタイピスト、夜はギャングの情婦という異色の役どころで、ピストル片手に襟を立てたコート姿を披露しています。戦前の小津作品の中でも、アメリカ映画の影響や都会的なダンディズムが散りばめられた一作です。
活動弁士を務めるのは、話芸文化としての「活弁」の第一人者として国内外で活躍し、2015年には『文藝春秋』の企画「日本を代表する女性 120人」にも選出された澤登翠さんです。トークイベントでは、本作に登場する3人の女優、田中絹代/水久保澄子/逢初夢子を通して、松竹モダニズムの魅力について語っていただきます。
1933年/松竹/白黒/35㎜/100分
監督:小津安二郎
共演:岡譲二、水久保澄子、三井秀夫(弘次)、逢初夢子
特別上映『非常線の女』活弁付き上映+トークイベント
[日程]2021年10月30日(土)
[開演]13:30
[会場]鎌倉市川喜多映画記念館
[料金]一般 1,600円/小・中学生 800円
[公式ホームページ]こちら
開催概要
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鎌倉市川喜多映画記念館![]() 鎌倉市川喜多映画記念館は、映画の発展に大きく貢献した川喜多長政・かしこ夫妻の旧宅跡に、鎌倉市における映画文化の発展を期して、2010年4月に開館しました。本記念館では、映画資料の展示、映画上映をはじめとし、映画関連資料の閲覧やWeb検索も行なっていただくことができます。また講座・講演会やワークショップなども年間を通じて開催いたします。 建物は平屋建ての和風建築で、数寄屋造りのイメージを表現し周囲の環境に調和しています。板塀もかつての面影をそのままに復元しており、展示室の明るく広い開口部からは緑豊かな庭園も眺められ、古都鎌倉の落ち着いた雰囲気をかもし出しています。 連日賑わいを見せる小町通りから近いながらも、一本奥に入っただけとは思えない閑静な環境に位置し、古都鎌倉らしいゆったりとした時間をお過ごしいただけます。また、いまや鎌倉市から映画館の灯火は消えてしまいましたが、フィルム映写機の設備を備えた劇場では、古今東西の名作を定期的に上映しており、大きなスクリーンで映画をご堪能いただけます。 《アクセス》 |