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ラッフルズホテルのバーで生まれたカクテルを飲みながら

ラッフルズホテルのバーで生まれたカクテルを飲みながら

オンナヒトリ
Bar
で美しい
一杯を

横浜のバーへ繰り出し美しい一杯との出会いを綴る、オンナお一人様で行くバー連載♡ 今回は、みなとみらい線「馬車道駅」からも「日本大通り駅」からも、歩いて10分もかからない好アクセスな場所へ(JR線「関内駅」からも歩けます)。ビルの階段を降りると、多くの車が行き交う大通り沿いとは思えない静けさが漂っていて、そこにバー「Bar・Lucid by The Bar CASABLANCA(以下、バー・ルシッド)」があります。


関内大通り沿いに建つ「横浜エクセレントIII」ビルに入り、B1Fへ。


オンナヒトリでは、やや入りにくいバー特有の重厚感ある扉。でも、以前取材させていただいたバーテンダーさんの「横浜のバーはみんな良心的です」という言葉を信じて思い切って扉を開けてみました。


そこでやさしい笑顔で「いらっしゃいませ」と迎えてくださったのが、こちらのお店のバーテンダー、濱田さん。気さくに話しかけてくださり、一瞬で入るまでの緊張がほぐれました!(感謝です!)


カウンターに座ると、あたたかいおしぼりと一緒に、まずはカップに入ったコンソメスープが供されます。


続いて、ピクルスなどが盛り付けられたチャームも。「あれ? …この流れ…どこかで同じような…」と思ったのもつかの間。その謎はすぐに解けました。こちらは、以前当連載に登場していただいたバーテンダーさんから“弟子がやっている”と教えていただいていたお店。最初のコンソメスープとチャームは、その師匠のお店にあったサービスで、「師匠の思いを継ぎ、当店でもお酒を召しあがる前に軽くおもてなしとしてお出ししています」と。チャームのピクルスとカポナータもとっても美味しいのです。

スープでひと息ついたところで、今回はどんなオーダーをしようかな?と迷っていると、カウンター越しに「秋は旅のシーズンでもありますから、例えば“旅するカクテル”というテーマで『シンガポール・スリング』などはいかがですか?」と濱田さんから素敵なご提案! シンガポール、今人気ですよね。まだ行ったことはないけれど、いつか旅してみたい国のひとつです。しかも「シンガポール・スリング」はとても有名なカクテルで名前だけは知っていたものの、一度も飲んだことがなかったので「まずはカクテルで旅してみます」ということで作っていただくことに♪

「まだ暑さの残る秋口にもトロピカルな飲み口の一杯としておすすめです。当店では、フレッシュパイナップルをふんだんに使ってお作りしますので」と言いながら濱田さんが取り出したものは…ジャーン! ええっ!? 驚きました! 大きなパイナップルをその場でカットしてジュースに!! フレッシュ過ぎる!! これはおいしいに決まってます♡

そのほかにジン、チェリーリキュール、コアントロー、ハーブ系リキュール、ライムジュースなどなんと8種類ものお酒を組み合わせて作られます。濱田さんの丁寧でありながら迅速な手さばきを眺めているだけでも楽しい! これはカウンター席に座った者の醍醐味ですよね。


こちらがその「シンガポール・スリング」です。お酒もしっかり感じながら、フルーツの甘酸っぱさがきいて飲み口のよい一杯。ゴクゴク入っていきます〜(笑)。「シンガポール・スリング」はシンガポールにあるラッフルズホテルのバーで誕生したカクテルなんだとか。そのバーで使用している「シンガポール・スリング」専用のグラスでいただきました。気分は横浜から南国・シンガポールへ瞬間移動! 旅してる気分を妄想しながらいただきました♡ これ、たくさん飲んだ後に“酔い覚まし”としてもう一回オーダーしたい味!


こちらの店も女性お一人のお客様のご利用は多いそうで(実際にその日後ろのテーブル席には女性二人組のお客様もいらっしゃいました)、今回の私のように「初めて来た」という方も多いとか。女性が一人でいらした際は、「よくお一人で飲まれている方なのか、今日初めてお一人で来られたのか、もしくはここで待ち合わせをされているのか、などをある程度の距離を保ちながら様子見し、その都度、接客の仕方を変えたりしています」と濱田さん。「お一人で初めていらして不安な時は、気軽にバーテンダーに声をかけていただければ」と。気さくな濱田さんなら、きっとその話し掛けやすさに安心する女性も多いはず。

ちなみに「私をイメージしたカクテルを!」というオーダーは、かなりバーテンダー泣かせだそうです。やっちゃったことある人、気をつけてくださいね(笑)。それから「得意なカクテルで作ってください」というのも困ってしまうそう。「私どもはお客様をおもてなしする立場なので、できるだけお客様のお口に合うものをお出しして楽しんでいただきたい」というのが理由だそう。何よりもお客様第一ってわけです。でも好みを知っている常連さんなら作っていただけそうですね。…ということで恒例の2杯目は、バー・ルシッドのオリジナルカクテル「ルシッド」を作っていただきました。

店名であり、カクテル名である「ルシッド」は、輝く、澄んだ、神々しいという意味を持つそうで、このカクテルもそれらの言葉をイメージして作られました。ラムベースで、グレープフルーツジュース、少しだけアクセントにアブサンを。さらにドライローズを飾った一杯は、グラスに口を近づけるとローズの香りまで贅沢に楽しめます。


濱田さんがバーテンダーになろうと思ったきっかけもお伺いしました。「単純に、サービス業が好きなんです! その中でもバーテンダーという職業は、バーという小さな限られた空間でお客様お一人おひとりと向き合い、おもてなしすることができる。楽しませることができる。そこに自分のやりがいを強く感じるんです」と。バーテンダー=寡黙でクール、そんなイメージとは違って、とてもやわらかな物腰しであたたかく接してくださる濱田さんにぴったり! 素敵なお仕事ですね。


こちらのお店は、お料理も人気なのだそう。「私の先輩が横浜・山下町にあるイタリアンレストラン『MIOPOSTA(ミオポスタ)』のシェフで、先ほどお出ししたカポナータもそうですが、その先輩に作っていただいた料理もお出ししているんです。月1回、先輩にシェフとして入っていただく特別なイベントもやっております。食事とお酒のペアリングが面白いと思っているので、お客様にも味わっていただきたくて」と。以前、29日の「ニクの日」にこのバーで“肉祭り”を開催した際は、カウンター全員が女性で埋まったこともあったそうです(笑)。


実は、mirea編集部があるビルからも徒歩数分の距離にあるこちらのバー。仕事帰りにふらっと歩いて立ち寄らせていただきたいと思っています。月イチのシェフとのコラボデーにも伺って“食事とお酒のペアリング”を楽しみたいです! 楽しいお話、心地よいひととき、おいしいお酒…ありがとうございました! &ご馳走さまでした!!

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