
久良岐能舞台は、元は大正6年に日本能楽会が囃子方養成のため、東京日比谷に建てられたものです。後、東京音楽学校(現・東京藝術大学)の邦楽科能楽専攻のためにお茶の水に移築され、能楽専科生に大いに利用されましたが、昭和39年、新たな能舞台が作られたためこの舞台は解体されました。昭和40年、横浜在住で能楽愛好家であった宮越賢治氏が譲り受け、現所在地に移築し、愛好者の稽古場として利用されました。昭和59年、宮越氏から横浜市に寄贈され、市は公園施設として再整備を行い、昭和62年10月6日、横浜市能楽堂久良岐能舞台として開館しました。
8000坪に及ぶ敷地は3方を山に囲まれ、四季それぞれに美しい豊富な樹木や庭園の草花などが彩ります。横浜の市街地とは思えない環境の中に能舞台の建物があります。
施設は、主に能楽関係の稽古や発表会に利用される他、日本舞踊、邦楽、茶会、句会などの様々な内容でも利用されています。