イラストで人を心地よく ―イラストレーター いけべけんいち。さん―
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教科書の挿絵や広告のイラストを描く仕事=イラストレーターとして活動する、いけべけんいち。さん。今回は現在の仕事を始めたきっかけやこれからの夢、地域での活動についてお聞きしました。
子ども時代の趣味が最初のきっかけ
表情豊かな人物の作品を得意とするいけべさん。最近では、医療・健康系の依頼も増え、活躍の場を広げています。そんないけべさんにイラストレーターになったきっかけを聞くと、2度のターニングポイントがありました。
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最初のターニングポイントは、大学時代に就職活動をしていとき。イラストレーターと聞いて芸術系の学校を卒業されていると思ったのですが、いけべさんが卒業したのは文学部。「小さい頃から絵が好きで。漫画家を目指した時期もあったけれど、文学部に入学して趣味として続けていました」と、いけべさん。就職活動をして内定ももらい、就職するつもりでいたタイミングで改めて人生を考えたそうです。
大学の先生に悩みを相談する機会があり本音を話したところ、「人生やり直しはできるから、手に職をつけたいという思いがあるならやった方がいいと思うよ」と背中を押してくれて、さらに、「せっかくならグローバルに世界でやってみたら?」と言われたそうです。
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いけべさんは、ご両親の理解を得てアメリカへ。帰国後も日本の専門学校でグラフィックデザインの知識を深めました。
イラストレーターという職業との出合い
2回目のターニングポイントは、日本のデザイン学校時代。おもしろいものを描くことが得意で漫画や先生・友人のイラストを描いていたら、その絵を求めて休憩時間にクラスメートが机の周りに。それを見た先生がいけべさんに新たな出合いをくれました。
先生はスケッチブックを見て、「なんで課題に生かさないの?君しか描けない絵だよ」と言い、イラストレーションというジャンルがあることや専門雑誌も教えてくれました。
そのアドバイスどおり、すぐに専門雑誌を購入して読んだいけべさんは、衝撃を受けました。今まで上手なことが重要と思っていたけれど、絵にはたくさんのジャンルがあって、そのどれもが、《人を心地よくするもの》でした。この《人を心地よくするもの》という共通点は、イラストレーターとして活動するいけべさんが最も大事にしているポイントでもあるそうです。
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その後、メーカーに就職してデザイナーとして働きながら、週末はイラストレータースクールへ。勉強を重ねて、3年ほどでフリーランスとしての活動をスタートさせました。いけべさんは、イラストレーターになるまでに経験した全てが、現在の仕事に生きており、そして、周りの人に助けられているのを感じているそうです。
今後の目標は地元への還元
いけべさんにこれからやりたいことを伺うと、「今まで支えられた分、還元していくことを考えたい。特に地元に返していきたい」と。数年前から、少しずつ地元・横浜での活動もスタートしているようです。
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ここ5年ほどで地元とのつながりができて、コミュニティ誌で連載を書いたり、就労支援施設で作っているスイーツのパッケージデザインを担当したりしているそうです。広報誌や商品パッケージでもいけべさんの描くほんわかとした、かわいらしい動物のイラストを見ることができます。
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地元では他にも、子ども向けのイラスト教室や芸術大学での講師も行っています。小学生から中学生を対象にしたイラスト教室は大人気で、満席状態が続いているとのこと。いけべさんは、「イラストを上手に描くためではなく、若いうちに想像の翼を広げてほしいと思ってやっています。世の中何をするにも、想像力が大切だと思っているのでその力になればうれしいです」と語ってくれました。なかなか空きが出ないそうですが、気になる方は年度の変わり目などにホームページをチェックしてみてください。
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「人に恵まれているんです」と語る、いけべさんの温かい人柄に自然と人や仕事が集まってきているのだろうなと感じました。地域とのコラボも積極的に行っていて、地元の店舗でいけべさんの絵が描かれたアイテムを購入できる機会もあります。
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すてきな笑顔で気さくにいろいろな話を聞かせてくれるいけべさんのイラストは、《人を心地よくするもの》ばかりです。
イラストレーター いけべけんいち。
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