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音楽

神奈川フィルハーモニー管弦楽団に学ぶ、クラシックの基本の「き」

神奈川フィルハーモニー管弦楽団に学ぶ、クラシックの基本の「き」

クラシック音楽を生で聴きたいけれど、どの公演を聴く? 開演時間に遅れたら? お得なチケットは? さまざまな疑問が湧いてきました。人々の心に感動の種をまき続ける 神奈川フィルハーモニー管弦楽団(以下、神奈川フィル)で音楽主幹を務める榊原徹(さかきばらとおる)さんに、クラシック音楽の基本をお聞きしました。
(トップ画像 撮影:平舘平/提供:横浜みなとみらいホール)

コンサートの選び方 曲や演奏者に「ピン!」ときたら

―まず、「どの公演を聴きに行こう?」と思ったときに、どのように選ぶのがお薦めですか。

榊原 聴いたことのある曲や懐かしい曲など、公演の演目に「ピン!」ときたものを選ぶのはどうでしょうか。映画やテレビドラマで流れている音楽には、オーケストラが演奏しているものが多くあります。オーケストラのコンサートに行ったことがなくても、なじみのある曲が見つかると思います。

また、演奏者で選ぶのもいいですね。例えば、神奈川フィルの首席ソロ・コンサートマスターは異色にして王道を行くヴァイオリニストとして人気の石田泰尚(いしだやすなお)。神奈川フィルには多くの魅力的な演奏者がいますので、「ピン!」ときた曲とともに、お目当ての演奏者の公演を聴いてみてはいかがでしょうか。

石田泰尚 撮影:Norizumi Kitada Universal Music/提供:神奈川フィル

曲や演奏者など、コンサートを選ぶのはどんなきっかけでも良いと思います。ライブの音楽は、CDやYouTubeなどで聴くのとは全く違うものです。オーケストラは何十人もの演奏者が息を合わせて演奏しています。その音色は、その時だけのもの。コンサート会場で生の音楽に触れ、オーケストラの呼吸を感じてみてください。きっと感動が生まれるはずです。

チケットの取り方、お得なチケット情報

―神奈川フィルのコンサートチケットを購入したいです。お得なチケットもありますか?

榊原 神奈川フィルのホームページにある「ブルーダルチケット」にアクセスすると、インターネットで購入できます。
チケット購入はこちらから(神奈川フィル公式サイトより)
神奈川フィル公式サイト:こちら

お得なチケットもありますよ。25歳以下の方なら購入できる「ユース」は特におすすめで、公演の1週間前の時点で空きがあれば、1席1,000円で購入できます。さらに、公演を聴いた半券を見せれば、もう1回無料で入場できるという「おかわり」付き。社会人3年目くらいまでの若い方がご自身の楽しみのために、音大生が勉強のためにというように使っていただいています。 X(旧Twitter)でも情報を発信しているので、ぜひフォローして最新情報をチェックしてください。

また、2024年11月15日から翌シーズンの定期演奏会の会員を募集する予定です。大きく分けて「シリーズ会員」と「セレクト会員」があり、 シリーズ会員は定期演奏をすべて同じ会場の同じ席で聴くことができます。割引率は3割です。セレクト会員は3公演以上を選んでお得に買えるシステムで、3公演だと15%、6公演だと20%の割引が適用されます。ぜひご検討ください。

遅れてしまった場合

―開演時間に遅れてしまったら、途中で入って迷惑をかけそう。諦めた方がいいですか?

榊原 諦める必要はありません。当日は遅れてしまったお客様に対応するスタッフもいます。お客様がタイミングよく、公演の合間に入れるようにご案内します。交通機関が遅延した場合は、開演を遅らせることもあります。慌てずに安全にお越しください。

リハーサル

―神奈川フィルでは、リハーサルを見学できるとか。

榊原 はい、かながわアートホール2階の見学ギャラリーからリハーサルを無料でご覧いただけます。公開日は限られていますが、本番とはまた違った装いの生演奏が楽しめます。

かながわアートホール公式サイト:こちら

ヨコハマ・ネクストコンサート2024は茅ケ崎中学校とコラボ

―神奈川フィルは、活動の重要な柱として子どもたちへの音楽教育事業をあげられています。横浜市内の中学校の吹奏楽部とコンサートを行っているそうですね。最後にその取組について教えてください。

榊原 2023年は、神奈川フィルのリハーサル会場で指定管理も行っている「かながわアートホール」がある保土ケ谷区の横浜市立保土ケ谷中学校と共演し、大盛況のうちに終えました。2回目となる今年は、都筑区の横浜市立茅ケ崎中学校とコラボすることになりました。顧問の明日山先生が横浜吹奏楽連盟の理事をされている縁でつながりました。

中学校での3年間は人間の成長の大事な時期です。もし子どもが将来、音楽をやっていくのであれば、遅くとも中学生までには音楽に触れる実体験をたくさんしてほしいです。経験は感性や創造力を伸ばし、成長する土台になります。それは横浜市が掲げる「次世代」にフォーカスした音楽教育を行うという指針とリンクしています。横浜市は次世代の音楽家や聞き手を育むことで、地域全体の音楽文化の向上を目指しています。そこで、横浜市に賛同いただき、横浜市教育委員会や横浜吹奏楽連盟の後援をいただいています。このヨコハマ・ネクストコンサートで音楽の輪が広がり、音楽に親しむ人たちを増やしたいです。

―具体的にはどのような内容になりますか?

榊原 「ヨコハマ・ネクストコンサート2024 meets 都筑区」と題し、2024年9月23日に横浜みなとみらいホールの大ホールで開催します。ナビゲーターとしてふかわりょうさんを迎えて、盛り上げていただきます。ふかわさんは横浜市出身であることに加え、神奈川フィルの首席トロンボーン奏者・府川雪野(ふかわゆきの)といとこ同士でもあります。ふかわさんの親しみやすさ、安心感は魅力ですよね。

また、前述の石田もヴァイオリニストとして参加します。石田本人も中学生などの感受性の豊かな時期に本物の音楽に触れる重要性を理解しています。そして指揮者は横山奏(よこやまかなで)さんです。

コンサートの前に生徒の皆さんと、事前のワークショップを2回実施します。1回目は指揮者の横山奏さんが、2回目は楽員が行います。去年も熱いコンサートになりましたので、今年も盛り上がると思います。中学生と神奈川フィルがコラボするとどういう化学反応がおこるのか。このライブは楽しみですね。
ヨコハマ・ネクストコンサート2024 meets 都筑区 チケット販売:こちら


神奈川フィルハーモニー管弦楽団
公式サイト:こちら 
コンサートスケジュール:こちら 
 

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