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音楽

神奈川フィルハーモニー管弦楽団が地元中学生とコラボ!

神奈川フィルハーモニー管弦楽団が地元中学生とコラボ!

神奈川フィルハーモニー管弦楽団(以下、神奈川フィル)が横浜市内の中学生とコラボレーションした演奏会「ヨコハマ・ネクストコンサート」。誕生のきっかけについて、神奈川フィル音楽主幹・榊原徹(さかきばらとおる)さんにお話を伺いました。
第1回は2023年9月に開催され、第2回の企画も着々と進んでいます。
(トップ画像 撮影:藤本史昭/提供:神奈川フィルハーモニー管弦楽団)

なぜプロオーケストラが地元中学生とコラボ?

タイミングに恵まれて、当日券で聴きに行った「ヨコハマ・ネクストコンサート」。期待以上のプログラムに感動し、ユニークな企画に興味を持ちました。

―プロオーケストラが地元中学校と一緒にコンサートを行うのはかなり珍しいと思いますが、企画が生まれた背景について聞かせてください。

榊原 2013年より横浜市の事業助成による「ヨコハマ・ポップス・オーケストラ」コンサートを公演してきましたが、時代の変化に合わせて企画変更をすることになり、市の賛同も得て同規模の現在の企画に刷新しました。

―それが新企画「ヨコハマ・ネクストコンサート」になったのですね。

榊原 本年度からの新しい企画として、未来を担う次世代と高度なレベルで舞台を共にする機会にしたいと、神奈川フィルと横浜市18区の中学校吹奏楽部が共演するコンサートを考えました。

―その第1弾となった保土ケ谷区。なぜ保土ケ谷区が最初に選ばれたのでしょうか?

榊原 神奈川フィルがリハーサル会場として使っていて、指定管理もしている「かながわアートホール」が保土ケ谷区にあります。その縁もあり、保土ケ谷中学校とは以前から懇意にしていました。そこで、吹奏楽部に声を掛けて実現したのが『ヨコハマ・ネクストコンサート2023 Meets 保土ケ谷区』です。

(提供:神奈川フィルハーモニー管弦楽団)

子どもたちにプロと最高の体験を

―「ヨコハマ・ネクストコンサート」の演奏曲はどのようにして選定されたのでしょうか。

榊原 3つのポイントを大切にしながら選びました。
まず、保土ケ谷中学校の吹奏楽ステージとして、彼らの日頃の練習の成果が生きる選曲であること。次に、神奈川フィルのみの演奏では、オーケストラの重厚な響きと吹奏楽との違いを感じていただけること。最後に、保土ケ谷中学校と神奈川フィルの共演曲は、中学生のいいところが際立ちつつ無理なく演奏できることをポイントとしました。

(提供:神奈川フィルハーモニー管弦楽団)

―そうやって決められたのですね! 学校指導やコンサート当日のエピソードも聞かせてください。

榊原 事前のワークショップとして、初回は神奈川フィルの管楽器、打楽器の団員が吹奏楽指導に出向きました。2回目は指揮者の横山奏(かなで)さんに行っていただき、演奏会で自信を持って楽しめるよう指導をしてもらいました。

(提供:神奈川フィルハーモニー管弦楽団)

榊原 演奏で舞台に上がれなかった生徒は、ダンスでお客様を楽しませる大役に徹していました。当日、中学生の皆さんは緊張もしていましたが、これまで練習してきた成果を存分に発揮していたと思います。

―生徒さんのダンスはまるで舞台演出の「客席降り」のようで、華やかで楽しそうで。見ているこちらも楽しめました!

(撮影:藤本史昭/提供:神奈川フィルハーモニー管弦楽団)

榊原 リハーサルでは、吹奏楽部の顧問を務める山田康二先生が生徒達を鼓舞して、みんながそれに応えて「お客さんに楽しんでもらいたい」と、どんどん良くなるんですよ。主催者としても、グッと胸にこみ上げるものがありました。

楽団員にとっても、ワークショップに出向き、リハーサルや本番の時間を一緒に過ごして子どもたちの成長を感じたことは、とても刺激になったのではないかと思います。

―『横浜市歌』は、私も心の中で歌っていました。次回が待ち遠しいです。2024年度「ヨコハマ・ネクストコンサート」は決まっているのでしょうか?

榊原 現在調整中で詳細は発表できないのですが、2024年9月に横浜みなとみらいホールで開催されます。

―楽しみにしています。ありがとうございました。

神奈川フィルハーモニー管弦楽団「ヨコハマ・ネクストコンサート」
※詳細は後日発表
公演日:2024年9月
公演場所:横浜みなとみらいホール
公式サイト:こちら

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