コンテンツにスキップ

【シンガーソングライター・沢井利江さん】全国を巡るコンサートツアー「RIE SAWAI SummerTour2023」を開催中

【シンガーソングライター・沢井利江さん】全国を巡るコンサートツアー「RIE SAWAI SummerTour2023」を開催中

シンガーソングライターの沢井利江さんが横浜・関内を皮切りに全国7か所を巡る「RIE SAWAI Summer Tour 2023」を7月20日にスタートしました。自ら作詞・作曲を手掛けるボーカリストとして、広瀬香美さんなど数々なアーティストのバックコーラスを務める沢井さんには、ボイストレーナーや介護福祉士、ミス・コンテストのファイナリストの顔も。今回は音楽活動を始めたきっかけから今に至るまで、開催中のコンサートツアーについても伺いました。

―沢井さんの最近の活動から聞かせてください。

シンガーソングライターを軸に、横浜や都内を中心にボイストレーナーと介護福祉士をしています。また、2022 Miss Japan Premium、Global Unity Japan 2023など、ミス・コンテストにも挑戦しています。

―歌声だけでなく、介護や美を競う現場にも? どれも気になりますが、そもそもシンガーソングライターになったきっかけは?

子どものころからクラシック音楽に触れていて、音楽と離れては生きていけないと強く感じていました。でもクラシックの世界は広すぎて、その中で自分が何をやっていくかは決め兼ねていました。

18歳ぐらいのころ、テレビで広瀬香美さんを目にしました。きれいなメロディと歌詞、歌っている姿、圧倒的な声に感動して「あぁ、私が求めていたのはこの世界だ」と直感。すぐに広瀬さんのCDを買ってケースを開くと、広瀬香美音楽学校の生徒募集用紙が入っていて。その日のうちに電話して、翌週には通い始めました。

―すごい行動力ですね。

厳しいレッスンの中、学内で年に一度だけ特別なオーディションがあって、合格すると広瀬さんから直接レッスンが受けられる権利が。幸運にも合格することができ、それから3年ほど広瀬香美メソッド「身体を使う発声法」を本人から学ぶことができました。それでも、このままの状態で私はプロになれるのか…という思いが膨らみ、自ら行動を起こさなくてはと、広瀬さんに「学校を卒業して、現場で歌手として活動できるように修業してきます」と伝えました。

広瀬さんが、「ずっと応援しているから、何かあればいつでも連絡して」と温かい言葉で送り出してくれたことを今でも覚えています。現在、歌手を目指すきっかけになった広瀬香美さんと一緒にお仕事ができていることは、当時の私からすると信じられませんが、本当にありがたいと思っています。

―広瀬さんからの言葉が励みになったのですね。実際には、音楽学校卒業後にどのようなことを?

関内にある洋楽中心のライブレストラン&バー「ハート&ソウル」が、シンガー兼ウエイトレスを募集しているのを見つけて。レストランの制服を着て、20時から朝5時まで営業という生活を8年間続けました。3年目からはプロアーティストとしての活動も始めて忙しくなってきたものの、私の大切なホームグラウンドである「ハート&ソウル」からなかなか離れることはできなくて。それでもやはり、歌手として自立しなくてはと独立することにしました。

「ハート&ソウル」では、現在も月2回ゲストボーカルレギュラーとして出演しています。オーナーの原正行さんに出会っていなければ、歌手としての道を夢半ばで諦めていたかと思うほど、とてもお世話になりました。

ライブは他にも、「馬車道 チャーリーズバー」や都内のステージで歌っています。

―人との出会いで夢が叶っていったのですね。ところで、介護の世界に関わるようになったのは? 

きっかけは、父方の祖母が認知症と診断されたこと。北海道で一人暮らしをしていた祖母は70代で認知症と診断され、体は健康で動くことに問題はないけれど、在宅・訪問看護のケアだけの生活は難しいと横浜に呼び寄せ、昼は私の母、夜は私と分担しながら自宅で介護をしていました。

認知症の中核症状とその周辺症状がひどく、音楽活動をほぼ休止するような形でひとときも目を離せない状況に。私も母も「まだやりたいことはたくさんあるのに、自分の人生はどうなってしまうのだろう」と悩み、疲弊していました。

そんな中、祖母の介護度は上がってしまったものの周辺症状が穏やかになり、自宅介護から施設に入ることになりました。そこから、祖母が入所した施設に月2回、慰問ライブに伺うことになったのです。

―ご家族がきっかけだったのですね。

施設にあるグランドピアノを弾きながら、みんなの知っている歌を一緒に歌うと利用者さんだけでなく、そのご家族や職員さんまで約200名も見に来てくれました。

「沢井さんが歌っている間だけは、じっと座っていてくれるんですよ」「普段目を開けない利用者さんが、目を開けて聞いていたんです」などの言葉や、コンサートだからと化粧や髪飾りでおしゃれをしている利用者さんもいると聞いて、音楽は人に活力を与えてくれると。福祉と街を音楽で繋ぐ活動がしたいと思うようになりました。

私が学んだ発声法は、ふくらはぎや前腿(まえもも)を使うので筋トレや運動ができない人の体力作りにも向いています。高齢者の心肺機能・背筋腹筋のトレーニングにもつながりますし、嚥下(えんげ)機能や表情筋にも良い作用があると思っています。大きい声を出すことはストレス発散やリラックス効果もあるので、みんなで一緒に歌って発声練習できる場をもつことは大切だと感じています。

その後祖母は亡くなりましたが、それまでの家族による在宅介護の経験を通して、介護施設の仕事がどんなものなのか興味がわいて。挑戦するならば、資格を取得できるまでがんばってみようと現場で働くことに。歌の仕事と並行していたため5年ほどかかりましたが、去年介護福祉士の資格を取得することができました。現在も現場での仕事と慰問ライブを続けています。いつかは私も高齢となり、行き着く未来。自分が入りたいと思えるような施設をいつか作れたらいいなとも考えています。

認知症介護に対するイメージ、介護職に対するブランディングを高めて、もっと介護の世界が良くなってほしいと強く思っています。介護は一人一人の人生を知ることができ、目の前の人を笑顔にできるすてきな仕事です。ステージに立って観客の皆さんを笑顔にすることと変わりません。そう気付かせてくれた介護の仕事は、アーティスト沢井利江にもいい経験をくれたと感じています。

―2022 Miss Japan PremiumやGlobal Unity Japan 2023に挑戦されたそうですが、そのきっかけなどを教えてください。

去年はまだコロナ禍。さまざまな制限下でオンラインの活動もがんばっていましたが、もっと自分の活動をファンに見せる場がないだろうかと考えていたところ、2022年1月にミス・ジャパンの年齢制限がなくなったことを知り応募。「2022 Miss Japan Premium」に出身地である北海道代表として出場することになりました。

最初は出られるだけいいと思っていました。ミス北海道プレミアム受賞という栄誉を経て、日本大会に出場したときに、さまざまな境遇でそれぞれグランプリを目指してがんばる女性たちを目にして、私も志を高く持とうと意識に変化が。誰もが見た目だけではない輝きを持っている。大会を通して、自分の輝きと存在に自信を持つことができました。

その後、美と健康をテーマにした「Global Unity Japan 2023」という大会にも挑戦し、審査員賞を受賞。日本大会に進むことが決まりました。今は日本代表に選出してもらえるように励み、世界大会出場を目指しています。

コンテストをきっかけに「MOLARA(モララ)」という日本初の使い捨て月経ディスクのPRモデルにも選んでいただき、魅力を発信する機会も得ました。その活動を通して、女性にとって便利な商品あるのに世の中にはまだ浸透しておらず、有益な情報が届いていないことを知りました。人生100年時代と言われる今、外見だけでなく美と医療・健康知識を正しく持ち、自らが健康であってこそ、年齢を重ねながら充実した日々を送れると思うんです。女性らしく、自分らしく生きるすべを身に付けることが大切だと実感することができました。

アーティストとしても、齢を重ねた女性と間近で接する介護福祉士としても、正しい知識を持って女性の幸せな生き方につながる情報を発信していけたらいいなと思っています。

―今回のコンサートツアー「RIE SAWAI Summer Tour 2023」についての思いを聞かせてください。

全国ツアーは、毎年やろうと決めていることのひとつ。毎年サマーツアーとして打ち出すことで、沢井利江を知ってもらうきっかけになってくれたらうれしいです。コロナ禍で自粛が続く中、以前は自分のライブにお客様が「来てくれる」感覚が強かったのですが、今は自分が歌を「届けに行く」という意識に変わりました。私の歌を聴いてくれる人が一人でもいたら、そこに歌いに行こう!というスタンスです。

今回のツアーは、横浜で初日を迎え、その後岩手県の大船渡でも公演しました。大船渡は震災後、高齢者施設に慰問ライブに行っているのですが、今回もツアーに合わせて訪問させていただいたところ、「待っていたよ」「会いたかった」など温かい言葉がもらえて。やはり、一人でも待っていてくれるなら続けようと強く感じられた瞬間でした。誰かの励みになれるなら、とことんがんばりたいと思います。

そして、今回のサマーツアーの中でも一番の挑戦は九州での初公演。福岡にある「border-live music & drinks-」という大きな会場なのですが、大人が楽しめるミュージックバーでのワンナイト。どんなお客様が来てくださるのか、とても楽しみです。

ファイナルは、地元横浜・日吉「ワンダーウォール横浜」。コロナ禍でも配信ライブをがんばっていたお店で、地元だけでなく多くのミュージシャンに愛されています。横浜出身の素晴らしいアーティスト、キクチタケシさんにピアノを演奏してもらってサマーツアー最終日を迎える予定となっています。

―サマーツアーのファイナルまで楽しみにしています。最後に、沢井さんから皆さんへメッセージをお願いします。

長い間マスクをしていて、大きな声を出すことに抵抗があると思うのですが、みなさん、ぜひ歌ってみてください。

声って当たり前に使っているので、身近すぎて「声を磨く」という感覚は抱きづらいと思います。でも、身近なものだからこそ、日々の生活をも変えていくものだと体感してほしいです。

私自身、地声の音域が狭く高音が出ないことがコンプレックスだったのですが、正しい発声で音域が広がって強く高い声が出るようになりました。声が枯れにくくなったことで歌手人生も大きく変化、声磨きでこんなに前向きで明るい気持ちになれるのだと実感しました。

また、介護福祉士としての活動やミスコンへの挑戦も「それぞれの自分らしい生き方」を目にする機会に。シンガーソングライターやボイストレーナーとしてのさらなる声磨きにも良い影響を与えています。

私ががんばる姿を見て、「私も!」と思っていただけるよう、沢井利江という女性像を発信し続けていきたいと思っています。これからも応援していただけたらうれしいです。

コロナ禍を乗り越えて迎えたサマーツアーは、9月17日まで。沢井さんの美しい歌声と内面からにじみ出る輝きを、ぜひ会場で!

《沢井 利江(さわい りえ)》
■プロフィール
北海道生まれ横浜育ち
・シンガーソングライター/ボーカリスト
・広瀬香美 音楽アシスタント
・広瀬香美ボーカルスクール主席講師
・介護福祉士
・2022 Miss Japan Premium ミス北海道 日本大会ファイナリスト
・Global Unity Japan 2023 日本大会ファイナリスト

Instagram:こちら
公式ホームページ:こちら
Facebook:こちら

マガジン