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演劇・ダンス

Noism設立10周年記念企画 Noism1 & Noism2合同公演 劇的舞踊「カルメン」

Noism設立10周年記念企画 Noism1 & Noism2合同公演 劇的舞踊「カルメン」

~観劇レポート~
Noism設立10周年記念 劇的舞踊「カルメン」
神奈川公演初日にお邪魔させていただきました。

「カルメン」と言えばオペラやバレエを思い浮かべる方が多いかと思いますが、今回は舞踊と演劇。演出振付家である金森穣さんによるNoism独自の物語と有名なG.ビゼーの楽曲を斬新に構成したオリジナルの音楽から紡ぎだされる世界感。

きっとオペラやバレエの「カルメン」では観ることのできない、体と心で感じる新しい物語が見えてくる、はずです。

開演15分前に劇場に入ると、舞台上右端のひげを生やした学者のような人物が目に入りました。
なかなか動かないので、人形かな?と思いましたが、突然動き出しびっくり!何かを書いたり立ち上がったり・・・もうすでに物語は始まっていて、さらにここから何が起こるのかと、何とも言えない感情がふつふつと沸いてきました。

舞台上の蓄音機など細かなセットも気になりましたが、会場を見渡すと初日にも関わらず客席はいっぱいで、期待は高まる一方。

~公演終了~
公演がおわり、会場からは拍手の嵐!
なんとカーテンコールが5回くらいあったんです!
圧倒的な力強さに魅力を感じたのでしょうか、なかには立ち上がって拍手をする方も見えました。
終わってからの感想というと、佐和子さん演じるカルメンがものすごく勢いがありました・・・!!

撮影:篠山紀信

撮影:篠山紀信

とにかく妖艶で、男性を絶えず誘惑する体の動きと表情に圧倒されます。女性としての強さ、勇ましさを感じました。
そして役者とダンサーの身体能力の高さにとにかく驚きでした!スッとした動き、激しい動き、ゆったりとした動き、様々な踊りで楽しませてくれました。身体を最大限に生かした振り付けばかりで、単純に感激!豊かな表情にも目を向けられずにはいられませんでした。

このNoismの「カルメン」では言葉を話すのは開演前から舞台上にいた学者だけで、あとは全て踊りで表現しています。
だからなのか「カルメン」としてではなく、もっと別のもので新鮮な気持ちで観ることのできるものだと改めて感じました。
ストーリーに関してはバレエやオペラには表立ってあげられていない人物もでてきます。
ですから、バレエやオペラの「カルメン」に親しまれている方は、最初は違和感を感じるかもしれませんが、これが“Noism版カルメン”なんだ、と納得する素晴らしいものでした。
演出にスクリーンを使うシーンが、何度かあるのですが、それが本当に面白い!
役者とダンサーがスクリーンに横から入って行くと、スクリーンの中に入ってしまったかのように影が動きだして一瞬、「え?!」と思ってしまいます。あたかも役者とダンサーが本当に影になってしまったかのようで、不思議でなりませんでした。
上から牛や黄色い玉のような物が沢山落ちてきたりと、びっくりする場面も多く良い意味で心臓に悪い演出だなと・・・笑

そして、音楽も誰もが知っている楽曲をこんなにも斬新に組み替えて、「ここでこれを使うの?」と驚かされるばかりでした。
踊りや音楽ももちろん素晴らしいものでしたが、舞台美術も面白い!
特に家具のフォルムがほっそりとうねっていたりシュッとしていたり、見たこともないような家具ばかりで、すべての形を追ってみたいと思う程で。木彫の美しさが最高の形で表現されていたように思います。

何度も言いますが、本当にNoism独自の「カルメン」です。
驚きや発見や感嘆の気持ちが溢れんばかりの面白いの一言につきる舞台で、もとからある「カルメン」を知らない人でも十分、いや十二分に楽しめると思います!(わたしも実は詳しくはありません・・・笑)

よく分からない…そんな人も大丈夫!!

なんやかんやと書きましたが、この面白さや舞台から感じる力強さは観て体感するしかない!そう思います。
これから「カルメン」を知ってみようという方、もとから知っているという方、どちらの方々にもお勧めできる舞台です!

数年前はこんなカッコウをしてこんな踊りを私もしていたものです…。本当です…

久しぶりに舞台をみたら昔の血がざわざわと動き出しています・・・笑

おまけのオマケ

〜レポート終わり〜

■ライター プロフィール 

プロフィール

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Moriguchi Yuuki
女子美術大学デザイン学科在中
神奈川県在住。実家は愛知県。
写真とアウトドア、本を読むことが好きです。
感情は身体で表現します。将来の目標は3枚目になることです。
TumblrやTwitterのんびりやっています。よろしければぜひ。
Tumblr> http://hokzoo.tumblr.com/
Twitter> @HOKZOO
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