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「レイモン・コシュティエによるフランス・ヌーヴェル・ヴァーグの肖像」展 レポート
美術・写真
2014.06.17

「レイモン・コシュティエによるフランス・ヌーヴェル・ヴァーグの肖像」展 レポート

作品の知名度とは反対に、レイモン・コシュティエと聴いて「ヌーヴェル・ヴァーグのスチールカメラマン」だとわかる人はもしかしたらそう多くはいないのかもしれません。でも、その写真の強度は、よく引用されるマルク・ヴェルネの言葉に証明される通り、時代を超えて私たちのイメージを触発してくれます。

今、横浜フランス月間2014で、ヌーヴェル・ヴァーグを写真で切り取った伝説のスチールカメラマン レイモン・コシュティエの個展が開催されています。会場は、若葉町のnitehi works。展示されている写真の数々は、この展覧会のために御年94歳の彼が、フランスのラボで新たに現像したものだそう(!)

先日、6.15(日)にそのオープニング・パーティが行われました。

主催のアンスティチュ・フランセ横浜の館長さんよりご挨拶

ふらっと通りかかった人も気軽に入れるオープンかつアットホームなパーティで、子ども連れの方々が多く見うけられたのがとてもよかったです。元信用金庫を改装したオルタナティブスペース nitehi worksの雰囲気と作品との相乗効果も見逃せません。

天上はこんな感じ なんと金庫も!グリーンのカラーリングがコンクリートの壁によくあう

会場は1階から3階まであり、カフェスペースを兼ねた1階、ロフトのようなつくりの2階、そして3階へと続きます。『柔らかい肌』『夜霧の恋人たち』『アントワーヌとコレット』(F・トリュフォー)『勝手にしやがれ』『女は女である』(J=L・ゴダール)『アデュー・フィリピーヌ』(J・ロジェ)『悪意の眼』(C・シャブロル)、『ローラ』(J・ドゥミ)から数々の写真が展示されていました。

2階展示室 A B

会場で、ご近所からいらした女性に「ねぇ、お嬢さん、これってべべかしら?」と声をかけていただきました。指の先をみるとそこにはアヌーク・エメがいたので、「いえ、これは、バルドーではないですね」と応えました。すると「ジャン・ポール・ベルモントってあなた知ってる?」と瞳をキラキラと輝かせてさらに話しかけてくれたので少しおしゃべりをしました。その女性はおそらくリアルタイムでそれらをみたことがあり、一枚の写真から青春時代の情景までを思い起こしたかのように楽しそうにされていました。

3階展示室 C

映像を記録し後世に残す営みはリュミエール兄弟からはじまり、“カメラ万年筆”という言葉をターニングポイントに、発明から芸術へと進化を遂げてきました。ヌーヴェル・ヴァーグは、その過程の中でも最も象徴的なムーブメントと言えるでしょう。発明によって時間軸がゆがめられ、こうして世代を超えた共感を生むことが何よりおもしろい。そして、映像の断片とも言えるかもしれない写真に封じ込められた、瞬間の魔法が、レイモン・コシュティエの写真には息づいていました。

さて、やはりあの展示をみた後には、どうしても映画が見たくなってしまいます。でも悲しいことに、近所のレンタルDVDショップに駆け込んだとしても、ヌーヴェル・ヴァーグ作品がそろっていない事が多いのも事実・・・。でもここで、朗報です!

6.21(土)〜6.27(金)の期間、同じく若葉町の、会場からは目と鼻の先にある “シネマ ジャック&ベティ”で関連上映があるとのこと。

上映作品は「アデュー・フィリピーヌ」(J・ロジエ)「女は女である」(J=L・ゴダール)の二本。こちらもあわせてご覧ください。

シネマ ジャック&ベティで上映する二作品

「レイモン・コシュティエによるフランス・ヌーヴェル・ヴァーグの肖像」展は6.29(日)まで。この貴重な機会を絶対にお見逃しなく!(入場無料・要ワンドリンクオーダー)  

2階より撮影 会場風景

関連するURL:http://www.institutfrancais.jp/yokohama/events-manager/cauchetier/
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