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演劇・ダンス

きっと、いいホン(脚本)に出会える! 演劇人の聖地

きっと、いいホン(脚本)に出会える! 演劇人の聖地

行って、みて、感じるアートの世界
File.14
 神奈川県立青少年センター演劇資料室

井上みゆき(マグカル編集部)

自分も演劇をやってみたい…!
素晴らしい舞台を観て感動したときなど、そんな衝動に駆られたことはないだろうか。神奈川県立青少年センター演劇資料室は、その思いをサポートしてくれる頼もしい存在だ。

開設は2005年7月。横浜演劇研究所が半世紀以上にわたって蒐集してきた演劇図書、資料を基に開設され、もちろん現在も蒐集を続けている。
蔵書は国内外の戯曲集、演劇書(主として現代演劇)、上演台本、演劇雑誌、神奈川県と全国各地の公演資料などなど。
マグカル・シアターにも登場した「演劇プロデュース『螺旋階段』」の上演台本も発見!
新劇主要三誌『テアトロ』『新劇』『悲劇喜劇』はほぼ完全に所蔵。『せりふの時代』や『季刊高校演劇』ほか、各演劇団体の機関誌も多数所蔵しており、マニアならずとも思わず「おー!」とうなってしまう。
天井近くには、80年代ヨーロッパの主要劇場で実際に使用されたポスターも展示。国内にはこれ1枚しかない(かもしれない)貴重なものばかりだが、モダンで、おしゃれで、見ているだけでテンションが上がる。

そしてなんと、図書資料のほとんどが開架式!
図書約9,000冊、雑誌約10,000冊をはじめ、演劇資料のほとんどを手に取り、ページをめくることができるのだ。
しかも、一部の希少資料をのぞいて貸出もOK(1回3冊まで、2週間。要身分証明書)なのがうれしい。

注目したいのは、高校演劇、中学演劇の資料が充実していること。アマチュア演劇の脚本は出版が限られているため、これだけ揃っているところは国内でも珍しい。学校の演劇部員がみんなで上演作品を選びに来ることもあれば、遠く金沢など県外から資料を探しに来ることもあるそうだ。
当たり前のことだが、脚本と役者だけでは舞台は作れない。劇場、広報宣伝、照明・音響などの技術スタッフも必要だ。
演劇資料室は神奈川県演劇連盟のボランティアスタッフによって運営されているので、そうした相談にも応じ、必要に応じて専門家を紹介してくれる。

*ご案内いただいた荒井さん(右)、山元さん(左)

すぐ横には小劇場スペース「スタジオHIKARI」があるし、1階には客席数812席の紅葉坂ホール。ここには演劇に必要な全てが揃っているわけだ。
青少年センターが多くの演劇人から“聖地”と呼ばれていることに納得した。

【演劇資料室】
[場所]神奈川県立青少年センター2階
[開室時間]9:00〜22:00
[休室日]月曜日、年末年始(12月28日〜1月4日)
[問合せ]TEL.045-263-4400(内線:5301)
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