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演劇・ダンス

『第3回神奈川かもめ短編演劇祭』終幕!「かもめ賞」を含む三冠に輝いた『机上の空論』の戯曲を手がけた劇作家・武重守彦さんインタビュー

『第3回神奈川かもめ短編演劇祭』終幕!「かもめ賞」を含む三冠に輝いた『机上の空論』の戯曲を手がけた劇作家・武重守彦さんインタビュー

- 三冠受賞おめでとうございます!まずは今のお気持ちを聞かせてください。

驚いたというのが正直なところです。3ステージとも客席にいたんですけど、お客さんが楽しんで見ていただいてる感じが客席からもわかったので、賞がとれるかどうかはわかりませんでしたけど、いい感じなんだろうな、というのは思っていました。ただ、3つ賞をいただけるっているのは、さずがに思っていなかったです。

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- そもそも「神奈川かもめ短編演劇祭」に応募した経緯はなんだったんでしょうか?

実は、応募締め切りの直前に、たまたまインターネットで募集の告知を見て「短編で、すでに上演している作品でも大丈夫」という条件だったので、手元にあった『机上の空論』の初演の台本を見て、これを短くすることで応募できるかなと急遽思い立って応募しました。

- 『机上の空論』は元々は30分の作品ということですが、今回の規定の20分に削るのは大変じゃなかったですか?

削る作業はもちろん大変といえば大変でしたが、逆にこの作品のぐるぐる時間が回ったような構成を際立たせるには20分にして、よりわかりやすくテーマが明確になったなと思います。じゃあ、削った10分はなんだったんだろうなって話なんですけど(笑)

- 尺を短くしたことで作品の見え方が武重さんの中でも変わったということですね。

そうですね。『机上の空論』は、まさにライターの話なんです。わたしも普段はライターとして話を聞く側で、インタビューを収録したテープを聞き返すんですが、聞き返す度にどんどん内容が変わっていくという体験をして。今回の作品は、小説家が話しているはずなのに、その話が聞き手役の身の回りのことにどんどん返ってきて「もしかして自分は殺されるかも?」っていうところまで変わっていくという話なんです。初演版ではその変化がゆっくりだったんですが、今回の20分版はテンポよくいったんです。初演版のおどろおどろしい感じがなくなって、構成がパンパン切り替わるいい感じになったかなと思います。

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- 武重さんは普段は演出もされるということですが、今回は演出を「平泳ぎ本店」が担当されています。他の人に演出を任せるというのはどういう感覚でしたか?

まずは、それが面白そうだなと思って応募しました。(※ 今回は戯曲選抜チームが演じる戯曲の募集であった) ただ、いよいよ作品を渡すときに、初演のイメージがあったので、どうなるんだろうなと思わなかったこともなかったんですが、渡すからにはノータッチでいこうと決めました。だからゲネプロにも立合わず、本番で初めて見ました。

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- 初めて本番でご覧になってどうでしたか?

びっくりしました。「平泳ぎ本店」は若いカンパニーで、初演の時はおどろおどろしくじわっとやっていたんですが、こんなにエンターテイメントになるんだっていうのが。演出によってこんなに変わって、演劇って面白いなって改めて思いました。

- その感想は「平泳ぎ本店」の皆さんには伝えたんですか?

あっ、言うべきでしたね(笑)面白かったです、とは伝えたんですが。上演のときに隣に演出の松本一歩さんがいて、上演が終わった後に軽く頷きあったのは記憶しています。よかったよかった、みたいに。

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- 改めて今回「かもめ短編演劇祭」に参加して全体的な感想をお願いします。

20分で仕上げるっているのが、何を見せるかということを突き詰めていかなくちゃでいけないわけですよね。今回、初めて見る劇団ばかりでしたけど、普段どういう風にお芝居を作っているかがわかってくるんです。そういう意味で、見本市じゃないですけど、美味しいところだけを見せる演劇祭だと思いますし、お客さんにも新しい団体に出会えるし、団体も新しいファンができますよって伝えられると思います。

- 今回の参加はご自身の今後の活動にも影響しそうですか?

正直、東京の外に出ていくということを、あまり考えていなかったんです。今回、全国の皆さんと交流の機会も持たせていただけましたし、より多くの皆さんに見ていただこうという気持ちが高まりました。

- 最後に、この記事をご覧になっている皆さんへメッセージをお願いします。

一番思ったのは演技人は応募した方がいい!ということ。わたしはそれまで作品を外に出していくということを考えてこなかったんですが、今回参加して物凄く面白い経験もさせてもらいました。全国や海外などのいろいろな団体のお芝居を1日で見られるというのは、なかなか無い機会だと思います。神奈川県いいなって思います。

■最後に
練られた構成の作品で多くの観客を魅了した武重さん。武重さんの次回の舞台は、2018年3月2日(金)~5日(月)新宿眼科画廊・スペース地下にて上演される「新宿の紫のバラ」。武重さんは作・演出を担当。演劇ならではの仕掛けを取り入れたトリッキーな作品になっているとのこと。『机上の空論』で武重さんの作品が気になった方は、ぜひ足を運んでください。

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第3回神奈川かもめ短編演劇祭の様子は、J:COMチャンネル、J:COMテレビで放映されます。
○神奈川県内(東京都町田市、稲城市を含む。)のJ:COMサービスエリア
 J:COMチャンネル 地デジ11ch
 放送日時:平成30年3月10日(土)21:30~22:30
           3月18日(日)22:00~23:00

○全国のJ:COMサービスエリア
 J:COMテレビ
  札幌・仙台・関東エリア 10ch、関西・福岡・北九州エリア 12ch
  下関エリア 111ch、熊本エリア 11ch
 放送日時:平成30年3月 4日(日)18:00~19:00
           3月18日(日)19:00~20:00

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