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美術・写真

「江口寿史展 KING OF POP」 レポート&チケットプレゼント

「江口寿史展 KING OF POP」 レポート&チケットプレゼント

TEXT : 井上 明子     PHOTO :西野 正将     2015.12.16公開

待望の「江口寿史展 KING OF POP」が首都圏で開幕!

漫画家、イラストレーターとして知られる江口寿史先生。2015年は、これまでの全イラストレーションを総括する『KING OF POP 江口寿史全イラストレーション集』の刊行や多数の個展開催と、デビューから38年間の画業を集大成する動きが活発です。そんな江口先生の首都圏での大規模な個展「江口寿史展 KING OF POP」が、12.5(土)に川崎市市民ミュージアムで開幕し、前日に開かれた開会式には多くの関係者・取材陣が集まりました。

開会式のスピーチをする江口寿史先生

開会式のスピーチをする江口寿史先生

式典のスピーチで江口先生は、「38周年」というやや中途半端にも思える年数について「普通はね、40周年とか50周年とかでやるんですけどね、こういうの。でも、中途半端っていうと僕の専売特許なんで、それらしいかなっていうのがあります(笑)。」とにこやかにコメントし、先に述べた今年の活発な動きが、来年の還暦を前にこれまでの画業を総決算する意味合いもあることを話してくれました。

「これからも体力の許す限り描き続けていきたい」という先生からのありがたい言葉で幕を開けた「江口寿史展 KING OF POP」。さっそく会場の様子をレポートしていきます。(文末にはチケットプレゼントも!)

江口寿史展

ポーズのモデルは江口先生?!

会場に一歩足を踏み入れると、まぶしいほどに色鮮やかな作品の数々がズラリ。入り口付近のイラストレーション作品は、広瀬すずがそっくりすぎる清涼飲料水MATCHの広告など近年のものから、懐かしい90年代のデニーズメニューまで、幅広い世代に響く色あせない魅力をさっそく感じさせてくれます。特にデニーズメニューの90年代ファッションは、ポストオリーブ少女たちも必見のかわいさ!

ファミリーレストランDenny'sのメニューのためのイラスト

ファミリーレストランDenny’sのメニューのためのイラスト

また、中でもひときわ目を惹くのが、フライヤー画像にも使われている《2 COW GIRLS》。こちらはアメリカのポップアーティスト アンディ・ウォーホルがエルヴィス・プレスリーをシルクスクリーンで描いた作品と同じ構図で描かれているのですが、実は先生自ら鏡の前でポーズをとって描いたとのこと。モデルはご自身であることを取材陣の前で明かしました。

ポーズモデルは自分だったことを明かす江口先生

ポーズモデルは自分だったことを明かす江口先生

「ひばりくん」ドールももうすぐ発売!!

未完のまま連載終了となったものの、2010年に27年ぶりにコンプリート版が発売され話題になった80年代の代表作『ストップ!! ひばりくん!』からは、原画はもちろんのことフィギュア等の展示も充実。こちらは、当時締切までに完璧な原稿を完成させることができない葛藤に悩まされた江口先生が、真っ白な原稿に白いワニの幻覚をみたことからたびたび作品にも登場した「白いワニ」!

白いワニ

そして、2016年に発売が予定されている「ひばりくん」ドールもいち早くお目見えしていました!
ご存知の通り「ひばりくん」と言えば女の子よりかわいい男子高校生という設定。ドールとなると洋服の中身が気になってしまうのは私だけでしょうか…?

2016年発売予定のひばりくんドール

2016年発売予定のひばりくんドール

時代によって変わる女性の「鼻」の描き方

今回の展示では、江口先生の画風の変化を総観する醍醐味も忘れてはいけません。初期のマンガ作品『すすめ!パイレーツ』からのわかりやすい変化ももちろんですが、微細だけど印象を大きく左右する女性の「鼻」の描き方の変化にも着目したいです。鼻の穴を描くことが「ブスの記号」になりがちだった当時のマンガ界の常識を覆し「鼻の穴を描いてもかわい女の子」の画を普及させた第一任者でもある江口先生。ぜひ、試行錯誤を経て到達したというミニマルな線で描かれた「鼻」にも注目してみてください。

左:「ストップ!! ひばりくん!」(1980年代)原画 右:「PERFECT BLUE」(1997年)キャラクター原案

左:「ストップ!! ひばりくん!」(1980年代)原画
右:「PERFECT BLUE」(1997年)キャラクター原案

そのほか、おなじみのPANTONEカラーの色指定や直筆の指示が書かれた原画など、この機会にしかみることのできないファン垂涎の展示内容はまさに「必見」の二文字。

原画

この機会に、マンガ、雑誌、音楽、文学とあらゆるポップカルチャーを席巻してきたKING OF POP、江口寿史の世界にどっぷりと漬かってみてください。  

「列島縦断!5分スケッチLIVE」など見逃せないコンテンツも!

会期中に開催される関連企画は、『あしたのジョー』の作者 ちばてつや先生とのリスペクト対談(終了しました)や、江口先生が来場者の似顔絵を描くLIVE・スケッチ「列島縦断!5分スケッチLIVE 川崎編」(1.16(土)、24(日))などと盛りだくさん。また、映像施設を併設する川崎市市民ミュージアムならではの企画として、江口先生がキャラクター原案を担当した「老人Z」「PERFECT BLUE」やマンガ『エイジ』を映画化した同名アニメ映画など、あわせて観たい映像資料の上映も。(※ 展覧会とは別料金です)

「PERFECT BLUE」より ⓒ1997 MADHOUSE 「老人Z」より ⓒ1991 TOKYO THEATRES CO.,INC. /KADOKAWA SHOTEN PUBLISHING CO.,LTD./ MOVIC CO.,LTD./TV Asahi/Aniplex Inc.
左:「PERFECT BLUE」より ⓒ1997 MADHOUSE
右:「老人Z」より ⓒ1991 TOKYO THEATRES CO.,INC. /KADOKAWA SHOTEN PUBLISHING CO.,LTD./ MOVIC CO.,LTD./TV Asahi/Aniplex Inc.

とにかく魅力的なコンテンツが目白押しな『江口寿史展 KING OF POP』。「いったい何回会場に足を運べばいいんだ…!」と頭を抱えている方は、是非文末のチケットプレゼントもお見逃しなく!  

チケットプレゼント

<この募集は終了いたしました。>
「江口寿史展 KING OF POP」チケットを、5組10名様にプレゼントします。下記応募要項をご確認の上お申し込みください。

応募締め切り:12月20日(日)
応募アドレス:info.magcul(アット)gmail.com
※送信の際には(アット)を@に変えてください。

□メールで以下の内容をご記入の上お申し込み下さい。
1)件名に必ず「KOP展」とご記入ください。
2)本文に、代表者のお名前、電話番号、ご住所をご記入下さい。

※抽選の結果は招待券の発送をもってかえさせていただきます。
※いただいた個人情報は抽選以外の目的には一切使用致しません。

会場の様子

会場の様子

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