2014年に県立青少年センター多目的ホールで行われた「神奈川大学演劇フェスティバル」が、「ヨコハマ学生演劇フェス2020」(以下、学生演劇フェス)として復活開催されます。
未来を担う若い世代が集い、交流し、切磋琢磨する場を提供したい。そんな熱い思いからフェスの企画を立ち上げた、総合プロデューサーの真坂雅さん(OKAMI企画)にお話を伺いました。
学生演劇フェスを企画したきっかけは?
2020年4月。新型コロナウイルスの猛威にさらされ、僕が学生時代に在籍した三日月座(横浜国立大)の新入生歓迎公演は中止に追い込まれてしまいました。長い時間をかけて企画し、稽古を重ねてきたのに、誰にも見てもらうことなく終わってしまうなんて有り得ないことです。若い世代が積み重ねてきたものが一瞬で水泡に帰してしまうことに、怒りに近いものを感じました。
ノンストップで走るべき時期なのに、ストップせざるを得ない状況が目の前にある。それを乗り越えるにはどうしたらいいのか。そんな中、運よく「マグカルシアター in アートホール」という事業があることを知ることが出来ました。参加団体が集まる確証はありませんでしたが、とにかく「彼らに“ハコ”を用意しなくては」という思いと勢いで企画書を書いたことを覚えています。
2014年の「神奈川大学演劇フェスティバル」に参加したそうですね
はい。大学2年生の時でした。他大学と交流し、お客様の層が広がったこともいい経験でしたが、何よりの収穫は、異なる価値観を持った同世代の作り手達と舞台に携わるスタッフを含め、たくさんの大人に出会えたことです。大学という狭い世界しか知らず“天狗”になっていた僕にとって、これは衝撃的な出会いでした(笑)。自分の物差しだけでモノづくりをする状況は、いい面もあるかもしれないけれど弊害も多い。そんな気づきが得られる場を後輩たちのために作ることが、今の僕が担うべき役割だと考えています。
学生演劇フェスにかける意気込みをお聞かせください
学生演劇フェスは継続してこそ価値があることだと思っています。かながわアートホールという「拠点」が新たにできるのは本当にありがたいことです。青少年センターで先輩から伝えられたことを、僕らから若い世代に伝えていく。そんな使命感を持って取り組んでいきたいと思っています。
「神奈川県にはこんなに面白い奴らがいるんだ」と思える舞台をお見せしますので、ぜひ見に来てください!
参加者に一言インタビュー!
大学のサークルを3年生で引退し、自分たちの劇団を旗揚げしようと思っていた矢先に、コロナ禍であらゆる活動が停止してしまいました。途方に暮れていた僕らにとって、学生演劇フェスは「天上から降りてきた蜘蛛の糸」です。初めての対外試合に緊張していますが、思い切りやるしかない、と思っています。
秋山伸司(劇団irodori)
活動が止まったまま引退になってしまった演劇サークルの仲間たちと、もう1回演劇がしたい。ここで旗揚げしなかったら僕らはもうダメなんだ。その思いで参加を決めました。チャンスをいただけたことに感謝しています。
挽田悠誠(劇団irodori)
横内謙介さんが審査員として参加されると聞き、急遽、参加を決めました。僕がマグカル・パフォーミングアーツ・アカデミーで学んできたことを見ていただくチャンスです。頑張ります!
鳥居和真(劇団天の河神社)
《エントリー団体紹介》
枯井戸企画
「a closed room〜W シェイクスピア『テンペスト』へ〜」
なによりも、コロナにならない!コロナ関連で無理しない!
学生演劇祭なので、自分たちは誰かの保護や経済援助を受けているということを忘れずに、できる範囲で演劇します。家に帰ったら手洗い、うがい、お手伝い!お母さんいつもありがと〜う!
明治学院大学演劇研究部
「朝の作り方」
今回の作品「朝の作り方」のテーマは「愛」です。とは言っても、壮大な話ではありません。みんなにとって身近な、手が届く距離にある「愛」の話です。ここ最近の情勢をみて、マイナスな気持ちになってしまうことがあると思います。そんなお客様に、少しでもほっこりとやさしい気持ちになっていただければ幸いです。
ひまじん企画
『rain.』
ふたりぼっちの兄妹の絆を描く、苦しくも優しい物語。たった二人の演者でアートホールの舞台を駆け回る、少数精鋭で挑みます。演劇フェスに参加するのは初めてですが、他の団体さんと一緒に盛り上げていけたら嬉しいです!
劇団天の河神社
『カーテンコールが終わるまで』
このような同じ世代の方々と演劇という媒体で関わり、切磋琢磨できる環境にとても感謝しています。
今回のフェス参加は、僕たちにとって一つの現在位置の確認だと考えています。
ホールという未知の場所であり、制限がある中でどう表現をするのか。
ライブパフォーマンスのあり方が著しく変化していく現代にどう順応していくのか。
言葉にすると、キリがありません。
何にしても、劇場の幕は上がり、そして降りるのです。
その幕が上がっている時間にどのような“奇跡”ではなく“可能性”を見せられるのか。
この僅かな時間を素敵なものにするために、劇団天の河神社は挑戦していきます!
芝居の最もアツイ場所
「猛菌芝居 女優殺幕間煉獄(もうきんしばい おんなごろし まくあいのれんごく)」
常識に縛られない自由な発想だけで構成される演劇。
政治・商業・権威・芸術
——それらすべてから最も遠い場所だけが
“芝居の最もアツイ場所”。
劇団irodori
「凍晴れ(いてばれ)」
「日常に”彩り”を加える作品づくり」をモットーとして、横浜国立大学の劇団三日月座メンバーを中心に結成しました。全ての人が”楽しい”と思えることを追い求めて、活動を広げていこうと思っています。
今回のヨコハマ学生演劇フェスが最初の公演、旗揚げ公演となります。
まだまだ未熟者ですが、今の自分達で、今の時勢で、出来ることを精一杯やりきろうと思います。
《ヨコハマ学生演劇フェス2020》
[日時・出演団体]
■2021年2月22日(月) 17:00〜
芝居の最もアツイ場所/枯井戸企画/明治学院大学演劇研究部
■2021年2月23日(火・祝)15:00〜
劇団天の河神社/ひまじん企画/劇団irodori
[会場]かながわアートホール
[チケット](2日間券)一般 6000円、学割 4,500円 (1日券)一般 3500円、学割 2500円 (配信券)2000円
[劇場予約フォーム]https://ticket.corich.jp/apply/110918/
[配信予約フォーム]https://twitcasting.tv/yokohamastf/shop
【審査委員会】
・審査委員長:横内謙介(劇団扉座)
・審査委員:寺戸隆之(ノアノオモチャバコ)、真坂雅(OKAMI企画)
【贈賞】
・ヨコハマ学生演劇大賞:審査員の協議により選出
・観客賞:観客票を最も多く獲得した団体(投票権は劇場チケット購入者すべてに与えられ、その得票数によって決定)
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★こちらのプレゼントの応募は終了いたしました。たくさんのご応募ありがとうございました。
【プレゼント応募概要】
かながわアートホールで開催される『ヨコハマ学生演劇フェス2020』の観覧チケットを、下記公演ごとに1組2名様(総計2組4名様)にプレゼントいたします。ご希望の日時を1つ選んでご応募ください。
■2月22日(月)17:00〜 1組2名様
■2月23日(火・祝)15:00〜 1組2名様
【応募方法】
観覧チケットプレゼントご希望の方は、下記の応募フォームよりご応募ください。皆様のご応募をお待ちしております。
【応募〆切】
2021年2月14日(日)23:59まで
【抽選・当選発表】
ご当選者にはメールにて通知させていただきますので、迷惑メール設定などにご注意ください。メールは、マグカル・ドット・ネット運営事務局(info.magcul@gmail.com)からのご連絡になります。
★当選発表は、上記メールでの当選連絡をもって代えさせていただきます。公演当日、会場の「かながわアートホール」受付にて、当選通知メールをご提示ください。スタッフよりチケットをお渡しいたします。
※いただいた個人情報は抽選以外の目的には一切使用いたしません。
【新型コロナウイルス感染症対策への取組み】
・隣り合う客席は25cm以上のスペースを設け、総客席数を劇場の指定するキャパシティー以下に制限します。
・客席最前列からアクティングエリア(俳優が演技するスペース)までは2m以上の間隔を設けます。
・出演者が客席へ近づく、あるいはお客様と会話を行うような演出は行いません。
・劇場内の換気設備は常に全力で運転いたします。なお、各ステージの間はドア・窓等を開放し、十分な換気を行います。
・受付に飛沫防止シールドを設置いたします。
・デジタルパンフレット・WEBアンケートを導入し、紙媒体の配布を行いません。
・出演者・関係者との面会は固くお断りいたします。
・祝い花を含めたプレゼントやお手紙などの差し入れは、おそれいりますが一切ご辞退申し上げます。
■ご来場のお客様へのお願い
◎下記の事項に該当する方はご来場をお断りいたします。
・体調の優れない方(発熱、咳、咽頭痛、全身のだるさ、関節痛、味覚・嗅覚障害など)
・同居家族や身近な知人に感染が疑われる場合
・クラスター発生箇所へ居合わせた場合、あるいは居合わせた可能性がある場合
・過去14日以内に政府から入国制限、入国後の観察期間を必要とされている国、地域等への渡航ならびに当該在住者との濃厚接触がある場合
◎ご予約・購入時の注意点とお願い
・ご予約・購入時に登録いただいた個人情報は、厳重に管理し、万が一出演者・スタッフ・劇場で観劇されたお客様の中に感染が発覚した場合は、保健所等の要請に従い、情報を共有いたします。
◎ご来場時のお願い
・劇場内では、常にマスクの着用が必要です。(フェイスシールドの場合も併せてマスクの着用が必要です)
・入場時に検温を実施し、37.5℃以上(あるいは平熱より1度以上)の発熱や風邪症状等の不調がある場合は入場をお断りいたします。
・消毒液を劇場入口のほか、各所に設置しております。こまめな手指消毒や手洗いにご協力をお願いいたします。
・受付開始・開場は共に、開演40分前を予定しております。混雑緩和のため、お早めのご来場をお願いいたします。
・整列が必要な場合は、係員の指示に従い、前後のお客様と十分な間隔を保ってお並びください。
・咳、くしゃみなどをする際は、咳エチケットにご協力ください。また劇場内での会話はお控えください。
・お手荷物等のお預かりを中止いたします。客席に置ききれない大きなお荷物はお持ちにならないようお願いいたします。
・お祝い花を含めたプレゼントや手紙等の差し入れは、おそれいりますが一切ご辞退申し上げます。
・換気により空調のききが悪くなる場合がございます。羽織るものなど、ご自身でご調整しやすい服装でお越しください。
・観劇中にご体調を崩された方は、速やかにお近くの係員にお申し出ください。
・終演後は、係員の指示に従い、順番にご退出ください。
・出演者・関係者との面会は固くお断りいたします。