音楽と美食が彩る、レコードの日10周年感謝祭
すっかり寒くなりました。皆様いかがお過ごしでしょうか。
ところで11月3日は「レコードの日」。ご存知でしたか?実は私も知りませんでした。
親しくさせていただいている「横浜ブリキのおもちゃ博物館」の館長であり、コレクターの北原照久(きたはら・てるひさ)さんからお誘いを受けました。
「レコードの日」10周年感謝祭が、横浜のホテルニューグランドで行われるとのことで、当日のお誘いだったのですが、スケジュールも空いていたので参加させていただきました。
ニューグランドでは、ペリー来航の間で、北原さんとジョイントコンサート(複数の演奏家が一緒に行うコンサート)を数回ご一緒させていただいています。海を見渡せるとても大きな会場です。
今回の感謝祭は、旧館のレインボーの間で行われました。全国からレコード関係者の皆様が集まり、まるで映画の中のワンシーンのような素敵な空間でした。部屋の内装はワインレッド基調で、舞台にはグランドピアノもありました。
「よかったら、1曲、是非!」というお言葉をいただき、あまりにも雰囲気が良いので、ファリャの「火祭りの踊り」を演奏させていただきました。食事の直前までに聴いていた、美しい女性のカルテットの演奏がとても心地よく、素晴らしい音響でしたので、私も弾きたくなったのです。
やはり生の演奏は、どこで演奏するか、どんな雰囲気の中で演奏するかによって曲調も変わってくるのです。この日は天気も良く、レインボーの間から見渡す中庭もヨーロッパのガーデンを想像させ、日常から違う世界に移動したような時間でした。
そして今回のお食事が本当に美味しかったのです!前菜からデザートまですべて楽しめました。デザートがサーブされるときは、ライティングが暗くなり、アイスクリームの周りがリキュールで燃えているのを見ながらワクワクと。テーブルのお花とキャンドル、そしてホテルのスタッフの笑顔に、優しくて幸せな気分になりました。
レコードの話に戻りますが、私は基本的に古いレコーディング、レコードが大好きです。話し声が聴こえたり、演奏者の声が聴こえたり、その場の雰囲気が針の音と共に伝わり心が和みます。学生時代、ロンドンの古レコード店を巡り、大好きな演奏家のレコードを探し求めたのを思い出します。今回、北原コレクションの美しいピクチャーレコード(イラストや写真が施されたレコード盤)が展示されていて、改めてレコードが美術品のように光って見えました。黒色のレコードよりカラフルなレコードを見ると、気持ちも明るくなります。レコードでピアノの豊富な音色を横浜のホテルニューグランドで聴いてみたかったです!!