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伝統芸能

白神ももこ・中森貫太・泉秀樹が語る  カナガワ リ・古典プロジェクト2014 「江の島まうで 舞をどり」

白神ももこ・中森貫太・泉秀樹が語る  カナガワ  リ・古典プロジェクト2014 「江の島まうで 舞をどり」

白神 ももこ|Momoko SHIRAGA
振付家。演出家。モモンガ・コンプレックス主宰。6歳からクラシックバレエを習うが次第に美しいものにコンプレックスを抱き始め作品を作り始める。自ら主宰するモモンガ・コンプレックスでは、ダンス・パフォーマンス的グループと名づけて、ダンス?な活動を通して世界の端っこに焦点をあてる。無意味・無駄を積極的に取り入れユニークな空間を醸し出す振付・演出には定評があり、カンパニー活動の他にワークショップやままごと『わが星』の振付や音楽劇『ファンファーレ』の演出・振付、北九州演劇フェスティバルでのパレードの構成・演出など多岐にわたる。

中森 貫太|Kanta NAKAMORI
1961年生まれ。東京藝術大学別科卒。能楽師 観世流シテ方。(公財)鎌倉能舞台業務理事。(公社)観世九皐会メンバー。故 父 中森晶三、観世喜之師に師事。鎌倉能舞台主催公演、学生を対象とした能楽教室等能の普及活動に積極的に取り組んでいる。重要無形文化財総合指定、日本能楽会会員。慶應義塾大学湘南藤沢中学高等学校 講師。

※鎌倉能舞台 1970年、日本の伝統文化「能楽」(ユネスコの世界無形文化遺産)の振興と普及を目的として創設。2011年11月 公益財団法人認定(神奈川県)

泉 秀樹|Hideki IZUMI
鎌倉市出身。幼少より、二代目宗家 泉徳右衛門に師事。舞踊の道を歩む。平成25年度 文部省・公益社団法人 日本舞踊協会 主催 各流派合同新春舞踊大会にて最優秀賞受賞。平成26年9月6日、7日に行われる襲名披露公演において、泉流三代目家元を継承する。また、日本舞踊で研鑽を積む一方で、2011年より“21世紀ゲバゲバ舞踊団”に参加し、日本舞踊とダンスとの行き来の中で表現と身体を模索している。

Interview:西野 正将    Text:井上 明子    Photo:西山 絵里

地域の「たから」である文化遺産を、現代を生きる文化芸術として“再(=Re)”発信するプロジェクト、「カナガワ リ・古典プロジェクト」の第2弾が、海の歴史的観光地 江の島を舞台に開催されます。県内に根付く様々な“踊り”が大集合するサイトスペシフィックな時空間を演出するのは、ユルさを持ち味としたユーモラスな振付けが魅力のモモンガ・コンプレックス主宰・白神ももこさん。今回の「リ・古典プロジェクト2014 江の島まうで 舞をどり」は、例年“ 江no・Fes “でも盛り上がりをみせる10月4日(土)に開催予定。コンテンポラリーダンスと能楽という、共に現代に脈打ちながらも交わることの少なかったジャンルの共演、そして藤沢・小田原・相模原・三浦・横須賀の5地域を代表する民俗芸能も加わり、神奈川の踊りの豊かさ、そしてその可能性を探る貴重な機会になりそうです。

今回は演出の白神さん、そして鎌倉能舞台の運営など能楽の普及活動も精力的に行う観世流能楽師 中森貫太さん、日本舞踊の家元という出自をもちながら「21世紀ゲバゲバ舞踊団」としてもご活躍の泉秀樹さんの3人に、現在試行錯誤の真最中でもある今回のイベントについてお話を伺いました。

3人の表現のルーツとは?!

ー 本日はお集りいただきありがとうございます。さっそくいろいろとお話を伺って行きたいんですが、この3人での顔合わせは何度かされているんですか?

白神さんと泉さんは学生時代からのお友達ということですよね。

白神:そうですね、大学時代の同級生で。中森さんとお会いするのは今回が2回目です。

中森:以前は神奈川県の文化課で顔合わせがありまして、そのときにご挨拶させていただきましたね。

ー 今回第2回のリ・古典プロジェクト「江の島まうで 舞おどり」は完全にゼロから新しいものをつくっていかれていると思うので、どんなイベントになるのかとても気になるところです。内容について触れる前にみなさんの自己紹介を簡単にお願いしたいと思います。

では、白神さんからお願いします。

白神:私はもともと普通の家庭に育ったんですが、小さい頃から父親が出演する小劇場の作品を観に行ったり、宝塚狂いだった母親に連れられてよく宝塚を観に行ったりしてたんです。ダンスは、小さい頃日本舞踊とバレエとどっちがいいか迷い、バレリーナの足がすごく好きだったのでバレエを始めました。でも大学時代は制作の勉強がしたくてアートマネージメントなどを学んでいました。

ー そこで泉さんと出会われたんですよね。

白神:そうなんです。私が入学当時、桜美林大学に芸術系の学部ができて間もなかったので、学内でも学部の存在があまり知られていなかったんです。「あのジャージ来てる人たち、なんだろうね〜」みたいな感じでみられていたので、1期上の先輩たちが自分たちの存在をアピールするために、「ダンスと生演奏でお祭りみたいなことをしよう」っていう野外企画を立ち上げたんです。そこでダンスをやっていた人が少なかったので振付けをまかされたのがきっかけで、単純ですが、「なんか作ると喜ばれる…」ということで調子にのった末、今に至ると思います。

白神 ももこ

ー 泉さんは、家のほうでは日本舞踊、大学では白神さんたちと一緒にジャージを着てコンテンポラリー・ダンスを踊っていらっしゃったということですか。

泉:そうですね。ジャージを着て踊っているより、美術に使うベニア板を切ったりしていました(笑) 私は鎌倉で生まれ、家が日本舞踊をしておりますもので、好きも嫌いもなく日本舞踊に触れて育ちました。途中、嫌になったこともありましたが、せっかくこの家に生まれたんだからきちんとおどりの勉強をしてみようと思い、それから勉強をし始めました。後に大学に入り、白神さんをはじめいろいろな方々と交流して行くうちに、きちんと日本舞踊で表現できる人間にならなければと痛感し、現在まで続けてきました。大学を卒業して10年経ちますけれども、これからは自分の芸事である日本舞踊というものをしっかりと身体にしみ込ませて、心で理解していこうと思っております。ご縁あって、江島神社で流儀の家元継承のご参拝をさせていただきました。また、神奈川県の方には日頃お世話になっておりますので、今回のお話をいただいた時には、面白いことができるなと思いました。せっかくだから様々なジャンルの人達が集まって、神奈川県の芸能というものを一堂に会する機会になったらいいなという思いで、この企画に参加させていただいております。

ー ありがとうございます。では最後に、中森さんお願いします。

中森:私たち能の世界は昔からあるものですが、うちは父の代からこの仕事に入った、ごくごく新しい家にあたります。私は一人っ子でしたので、当然跡継ぎとして、3歳から今まで50年間能を続けてきております。父が、能というものは知っている人が観るものだという考え方を非常に嫌ったもので、うちの団体は、一般の方々に認知してもらうこと、またそのために種を巻き続けなければいけないという意識のもと、普及に特化した形で進む道を選んだのです。

能とは高尚なものだという考え方をされる方々からの避難を受けながらも、昭和40年代頃から学校での公演などもおこなってきました。でも今ではそれが認められ、お蔭様で公益財団法人の認定も受け、また父自身も国の地域文化功労者賞までいただけるようになりました。

その、普及というスタンスを引き継いで、私もここまで活動を続けてきています。

私の方も年間で30曲以上主役を務めさせていただいておりますし、無形文化財の指定も受け、ありがたいことにそれなりの評価もいただいております。
この「リ・古典プロジェクト」には第1回から参加させていただいているのですが、神奈川県にはずっとお世話になりっぱなしですので、ご恩返しができればと思っています。

ー ありがとうございます。

中森 貫太

古典芸能 × コンテンポラリーダンス

ー それでは、今回のプロジェクトについてお話をお聴きしていきたいと思います。今回神奈川県の文化課から、まず泉さんのほうにお話が持ちかけられ、泉さんの紹介で演出の白神さんの名前があがったと伺っています。泉さんは、日本舞踊とコンテンポラリーダンス両方の活動をされていらっしゃいますが、普段から、今回のような、伝統芸能と現代ダンスを融合したいという意識は持っていたんでしょうか。

泉:乱暴な言い方をすると、突き詰めれば芸能はおそらく垣根がなく、根底には共通したものが流れているだろうと思っておりますので、互いの表現が合わさることで相互に引き出されるものがある、ということは常々考えていました。

今回、こちらのお話をいただいたときに、いろいろな芸能を一堂に会するには、例えば入れ替わり立ち替わりそれぞれの団体が発表するような形になってしまってはお客さんにはあまり受け取ってもらえないだろうなと思い、きちんと全体を演出できる白神さんが適任なのではとご紹介しました。

ー ただおもしろければいいのではなく、きちんとしたコンセプトを持っておこないたいということですか。

泉:というか、おもしろくしなければいけないと思います。
つまり、能を観る方、ダンスを観る方、民俗芸能を観る方というそれぞれのお客さんに、ただ並べて「どうぞ」ではなく、咀嚼していただけるだけの提示をしていかないと難しいだろうなと思っております。せっかくだから目当てのものだけではなくいろいろな芸能を観て、しかも「おもしろいな」と思ってもらうこと、さらに出演者にも、自分の携わっている芸能に対する誇りが返ってくれば、よりいっそういい企画になるだろうと思います。

泉 秀樹

ー なるほど。今お話があったように、今回はダンサー、音楽家、地域の芸能の方々、そして能楽師の方々と、かなりの大所帯ですよね。ちなみに、今回神奈川県内各地の民俗芸能をされている方々が参加するというのは、はじめから決まっていたんですか?

白神:そうですね、むしろそれが基盤というか、主役なんです。お話をいただいた段階で、例えば、”横須賀の虎踊り”とか、三浦の”チャッキラコ”とか、地元に根付いた踊りや芸能をたくさん集めて何かやりたいというように、文化課の方が熱く語ってくださって。

それなら、そういう方々が集まったときにどうにかしてストーリーとしてみせることはできないかと思って、お国自慢のような形で「神奈川各地の人々がそれぞれの地の踊りを江の島に披露しに来る」という枠組を思いつきました。そして、江の島に観光に来ているお客さんも、お参りにきた流れでその踊りを観て、最後には踊って帰るということができたらすごくいいなと思ったんです。

その中で、中森さんには最後に「江野島」という能を演じてもらうんですが、本当は2時間くらいある大作を、無理を申し上げて15分にしていただいたんです・・・。

中森:能というのは基本的に演出を変えるということができないものなので、本来コラボレーションには向かないものなんです。例えば、間を1回切って、その中に何かを挟んで前半後半にわけるというようなことだったらそう難しくはないのですが、別の何かと同時に舞台にあがるということができないルールになっているので、今回のプロジェクトのコンセプトにはまったく反する演劇とも言えるんです。でも、せっかく「江野島」という曲があって、会場も江の島なので、今回は最後の納めのお祝いも兼ねて、祝言みたいな形でさせていただこうと思っています。

ー 普段ここまで短縮されることっていうのはあるんでしょうか。

中森:「江野島」は、前半部分で江の島ができた話をひたすら語るシーンが1時間近くあるんですね。それを今回は省いて、後半部分だけをさせていただくということなので、短縮とはちょっと違うと思います。たまたま以前に演じたことがあるので気楽にお引き受けできましたが、「江野島」という曲自体は、滅多に観ることのできない曲でもあります。ちなみに、舞台のスペース上の問題や、マイクのレベル合わせの問題などもあり、今回囃子は録音をさせていただきます。ただ、今回のようにスタジオできちんと音源を録ったものになりますと、お客様にとっても聴きやすいものになると思います。普通は録音で能を舞うということはほとんどされていないのですが、これから先、能自体も変わっていく必要がある中で、新しいやり方のアピールになるのではないかと思っています。

ー 中森さんの流派は、能を多くの方に広める手段として、お父様の代から柔軟な対応をされてきたと伺っています。今回の録音を使用するという試みも、先代から受け継がれた意識というものがおありになるのかと想像します。

中森:実は以前にも経験はあるんですけどね。でも録音を使用するということは、それを再利用しないという生善説に基づいて行っていることなんです。基本的にそれを使い回すということはありません。

中森 貫太

ー なるほど。私自身は能に厳格なイメージをもっていたので、今回の録音のことも然り、お父様の時代から、レーザー光線を取り入れたり、透明の舞台を使うなど、様々な工夫をされてきたと伺って驚きました。神奈川フィルハーモニー管弦楽団との共演のご経験もおありだとか。

今回、白神さんをはじめコンテンポラリーダンスと言われているジャンルの方々と共演することに対して、何かイメージすることなどはありますか。

中森:お話いただいた時点で、あくまで劇中劇としかはまらないだろうな…というのはありました。例えば同時にセリフを交わすということになれば、「能役者がやっている芝居」ということになってしまい、能を観に来たお客様の期待に応えられないですし。でも、もちろんきちんとしたものはきちんとしたもので行い、別ジャンルとしてアレンジしたものをやっていくということは、悪いことではないと思います。それによって、本格的な能を観たいと思う人がでてくればいいと思っています。ただ、そのためには物凄く時間がかかるので、今後1年、2年かけて白神さんときちんとした台本をつくりあげて、という機会があれば、もちろん喜んでご協力いたします。

ー 「リ・古典プロジェクト」をきっかけにそのようなことが生まれればなによりですね。

白神:そうですね。もっとお時間をかけてできる機会があればいいですけど。

中森:現行曲をいじるというのは良くないので、新作みたいな形でできれば。
もちろん、それをすることで非難をあびることもあるかもしれませんが、将来的にはやはりやってよかったと思えるようなことをしていきたいと思いますね。

ー そうやって時代と共に変化してきているんですね。ちなみに泉さんは今回日本舞踊の指導もされているとのことですが。

泉:そうですね。出演もしますが。

白神:今回「しらす五人男」というキャラクターを考えたんです。江の島名物のしらすと「白波五人男」(注:日本屈指の盗賊の活躍を描く歌舞伎の演目の通称)をあわせた形で思いついたネーミングなんですが、泉さんにはその中の1人としていてもらいつつ、その5人の動きを見てもらえたらなと思っています。ちなみに“5”という数字は、五頭竜(注:神奈川県鎌倉市深沢に当時あった湖に住んでいた竜)からのイメージでもあります。

泉:日本舞踊をするとなるとどうしてもお着物を着てとなりますよね。だから、通常は、お衣装と床が深く関係してくるんです。その点はお能もそうですよね。

中森:同じですね。まず、床はフラットでないといけないですし。

泉:でも、今回みたいな「しらす五人男」っていう新たなキャラクター設定や、野外会場というイレギュラーな場合は、そういう状況の中で日本舞踊で培ったものがどう活かせるかという、試みる場として挑めたらと思っています。

ー どんな動きになるのか気になります。日本舞踊とコンテンポラリーダンスの要素がどのように動きのなかに組み込まれるんですか。

泉:日本舞踊としてというか、お客さんが観たときに「日本らしい動きだな」と感じて、メタファーとしてそれが浮かび上がって来る動きのほうが、キャラクターとしては立つと思います。伝統的な動きはこうだから、というふうにはせず、せっかくいろいろな畑の人たちが集まっているので、それぞれの身体を持って何が表現できるかということを模索していけたらいいなと思います。

江の島を辿る ー 身体経験を通して呼び起こされる感覚

ー 今回の全体的なイメージ、またはここは押していきたいというシーンなどはありますか?

白神:この企画は、お客さんの体験として江の島を巡って、最終的にサムエルコッキング苑でパフォーマンスを観るという形になるんですが、ただ行って、観て、帰るのではなく、江の島を巡ったこと自体がそこに居合わせた人それぞれの思い出になればいいと思っています。出演者もサムエルコッキング苑に向かって移動していくので、その情景を目にした人たちに彼らのパフォーマンスが“絵”として残るようにしていきたいです。

具体的には、お客さんが下から上に神社をお参りしていく時に、途中途中にいる出演者から踊りを教わるんですが、最後のステージでは、その踊りのパーツをあわせて、盆踊りを踊ることができるんです。だからお客さん自体も踊りにきたという演出で、みんなで楽しめればいいなと思っています。

会場(サムエルコッキング苑内)から眺めた景色

会場(サムエルコッキング苑内)から眺めた景色

白神:中森さんや泉さんのように日本文化が生活の隅々にまで生きていて、毎日培っているという方もいらっしゃいますが、私のように、例えばふすまやお着物のような日常的な日本文化さえも生活から遠くなってしまっている人にとっては、もはや日本的な“動き”や、昔の人から伝わってきた感覚みたいなものがどれだけ残っているんだろうと思うわけです。でも、今回、サムエルコッキング苑に続く登り道は、地形としても、先人たちがかつて歩いて登っていた道のりそのもので、昔の人たちと同じ道を辿ることは、その身体感覚を体感することに繋がるのではないかなと思ったんです。ちょうど伝統芸能の方々が日々先人達から伝えられた振付という身体の道を辿っているように。だから江の島の石畳をのぼるということがとても重要で、今回の主題でもある“伝統芸能”というものにリンクするのではないかなと思うんです。そういう理由からも、本当はエスカー(注:エスカレーター)に乗ってほしくないなって思ってるんですよね(笑)

あとは、神奈川県にも本当におもしろい伝統芸能が残っているので、そこも是非観てほしい。

泉:日本は生活様式から文化から何から、全てが一度断絶してしまっているんですよ。ところがお能であったり、日本舞踊であったり、地域に伝わってきた芸能であったりというものは、親や地域の先輩方から直接伝えられて育まれてきたわけです。これが一度途絶えてしまったとしたら、映像では残せるかもしれないけれど、100%受け取ることはできないんですよね。だから、人から人に伝わっているものがあるということは貴いもので、それに携わっているものとしても誇りに思うことであってほしいですね。

白神さんがおっしゃるように、江の島という島は昔から神社があって、人が巡り、親しまれているという歴史があります。この場所に江の島がずっとあるということにまず意味があって、それを辿ることで感じるものがあるのだと思います。

中森:昔の人も同じようにここを歩いて、同じ景色をみてここまで来たんだなと言うのが、歩くことで伝わってくるんでしょうね。

ー ちなみに、今回のイベントはコースやスケジュールのようなものが決められているのでしょうか。

白神:特に時間の制約は設けていないので、自分のタイミングで気ままに巡ってほしいと思っています。

例えばささら踊りの方々がそろいの浴衣でいるのを観て、「あ、今日何かあるのかな?」って思ってもらったり、というように、出演者が江の島の風景に溶け込んでいるのを、景色の一部として観てもらえたらいいなと思います。

ー みなさんが彩る一日限りの江の島を体験してもらえればということですね。では、最後にお一人ずつひとことコメントをいただいて締めさせていただこうと思います。

白神:今回、このプロジェクトに関わることで全然知らなかった伝統芸能を知り、実際お稽古場などを訪問して神奈川県にまだまだこんなにもたくさんの伝統芸能が人々の生活の中に残っていて、親から子、若い人々に伝わっているさまを見ることができ、自分自身が驚いた経験を、お客さんにも同じように体験してもらいたいと思っています。あと、舞台が江の島ということで、普段劇場に行かないと観られないものを、レジャー感覚で来て体験していく人もいると思うんです。そういうそれぞれの体験を通して伝統芸能を知ってもらういい機会になればと思っています。

中森:こういうきっかけで自国の古典文化に対して興味をもってもらうためのいいきっかけになればと思います。また、私たち個人レベルでは横のつながりもないもので、白神さんや泉さんのような方とこれを機会にお会いできたように、何回か続けていくことで様々なコミュニティができて、どんどんひろがってもっともっといろんな可能性が生まれてくるのではないかと思います。そして今回のイベントが、そういうような動きが全国的に広まっていく起爆剤のようなものになればいいかなと思います。

泉:私もいま中森さんがおっしゃったような横の繋がり、多ジャンルが関わることで個人に返って来る刺激というものに期待もありますし、それが今後発展していけるような企画になったらいいなと思います。また、いろいろな文化的資産を、こういう形で紹介する企画が、もっとお客さんの目に触れていけるようになったら、神奈川県がより楽しい地域になっていくのではないかなと思っています。今回の江の島も楽しい企画にしていきたいと思います。

ー お天気が一番の心配ですが、無事晴天に恵まれ、この江の島がどのように彩られるのか楽しみにしています。

中森 貫太・白神ももこ・泉 秀樹

下記のイベントは終了しました。

〈  概 要  〉
カナガワ リ・古典プロジェクト2014 江の島 江の島まうで 舞をどり

10月4日(土) 開場16:00 開演16:30(18:00 終演予定)
観覧無料 

※ ただし江の島サムエルコッキング苑入苑料(大人200円 小人100円)は別途必要です
※荒天で中止になった場合は、翌5日(13:30開場 14:00開演)にかながわ女性センターにて雨天プログラムをご用意しております。

〈  関連企画 〉
○ 江の島の魅力を浮世絵に描かれた風景や人々の姿から探る!
レクチャー&ワークショップ 江の島道中スケッチさんぽ

9月20日(土) 13:00〜16:30
※ 荒天時は21日(日)に順延

○ 江戸時代の旅の事情や服装を探る!
歴史ガイドツアー 江の島道タイムスリップ

9月27日(土)13:00〜16:30
※ 荒天時は28日(日)に順延

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