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文化・歴史

横須賀発祥ースカジャンの魅力

横須賀発祥ースカジャンの魅力

古くから外国船が訪れる港町であった横須賀は、異国情緒が漂う街です。戦前は旧日本海軍の基地として、今日においては自衛隊基地、在日米国海軍の基地としての役割を担っています。旧日本海軍の進取の気風は横須賀に様々な伝統や文化を生み出しました。

ヨコスカネイビーバーガー、横須賀海軍カレー、ヨコスカチェリーチーズケーキ・・・
世界三大記念艦「三笠」、猿島、浦賀ドッグ・・・

そしてなんと言っても、横須賀ジャンパー、通称「スカジャン」!

今回は、創業昭和25年であり、横須賀ドブ板通りで、テーラー東洋のスカジャン、港商スカジャン、オリジナル、オーダーメイドスカジャン、還ジャン(還暦スカジャン)などを取り扱うスカジャン専門店「MIKASA」の一本(ひともと)さんにお話を伺いました。

スカジャンについて教えてください。

一本さん:スカジャンとは、「横須賀ジャンパー」の略です。横須賀の「スカ」とジャンパーの「ジャン」をとって「スカジャン」と呼ばれるようになりました。
スカジャンは、光沢のあるサテンやベルベット、スカジャンでは「別珍」と呼ぶんですけど、そういう素材に鷲・虎・龍などの刺しゅうを施したジャンパーです。

スカジャンの歴史について教えてください。

一本さん:スカジャンの歴史は戦後、米兵のお土産品として生まれました。もともとは「スーベニールジャケット」、お土産のジャケットと呼ばれていました。米兵が母国へ持って帰るお土産品として非常に人気の高い商品だったそうです。鷲・虎・龍のデザインは米国から見ると、東洋やアジアを連想するデザインなので人気が高かったそうです。

スカジャンの魅力は何だと思いますか。

一本さん:男女など性別、年齢問わず色々な方々が着こなせるファッションだというところです。

スカジャンの発祥の地、横須賀ドブ板通りについて教えてください。

一本さん:はい。
このドブ板通りは、江戸時代は造船所、明治時代は旧海軍のまち、戦後は米海軍のまちとして栄えました。ドブ板通りの名前の由来は、道の真ん中にどぶ川が流れていて、そこに海軍から鉄の板を譲り受けてどぶ川に蓋をしたことからそう名付けられたそうです。

今までスカジャンを作ってきた中で印象に残ったデザインはありますか。

一本さん:オーダーメイドで言いますと、注文された方の想いなどが非常に込められたものが多いのですが、最近で言いますと、お客様が所有しているヴィンテージのスポーツカーのデザインの刺しゅうを施したスカジャンを、ご夫婦でご注文されたお客様が非常に印象深いです。

日本だけでなく、世界中で根強い人気を誇るファッションアイテムのスカジャン。

現在、横須賀美術館では、「開館15周年 PRIDE OF YOKOSUKA スカジャン展」が開催中。
テーラー東洋(東洋エンタープライズ株式会社)の貴重なヴィンテージ・コレクションを中心に、世界に広がったスカジャン約140点や、現代のアーティストの作品が展示されています。
また、戦後のドブ板通りの写真や資料、実際に米兵向けに売られていた商品など、全国の米軍基地周辺で展開した「基地文化」の一端も紹介され、スカジャンとアメリカ文化などから横須賀の魅力を知ることができそうです。

開館15周年 PRIDE OF YOKOSUKA スカジャン展

[店舗情報]
MIKASA
[住所]〒238-0041 神奈川県横須賀市本町2-7
[TEL] 046-823-0312
[営業時間 ] 11時00分―18時00分
[最寄駅]京急「汐入」駅より徒歩5分
    京急「横須賀中央」駅より徒歩10分
JR「横須賀」駅より徒歩15分
[ホームぺージ]こちら https://sukajyan.com/#about

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